根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

【ドラマ】わたしを作ったテレビドラマ5本

 起きてTwitterを確認していたらタグが出回っていた。ふむ。わたしを作ったテレビドラマ、か。あんまり思いつかないな、自分ドラマってあんまり見ない人間なのかもしれない、それでも挙げるとすれば何になるだろう、と考えていたら思いのほか楽しくなって結果がこちら。

 世代がばれそう。仕方あるまいな。考えるのが楽しかったので、ここではもう少し言葉を重ねたいと思う。

 

ランチの女王(2002年)

 主演は竹内結子。食べるのが好きな(というかランチが好きだったのかな)なっちゃん麦田なつみ)がひょんなことから洋食屋「キッチンマカロニ」にやってきて、あんなこんなことや、のドラマ。とにかくキャストが豪華だった。そして「キッチンマカロニ」の男四兄弟が曲者揃い。ドロップキックをかます麦田なつみ好きだったな~とか思い出す。女の子はおとなしくしていなきゃいけない、なんてことは、ない。私も食べるのが好きなのでそういうところも惹かれた理由だろう。今思えば物語としては好きなタイプではないのだけど、洋食屋の話、という設定で好きになれた。そういうのでいいのだ。

 

SPEC(2010年)

 次はSPEC。主演は戸田恵梨香加瀬亮。とにかくドはまりした。当時朝の通学で友だちと落ち合うとSPECの話ばかりする週明け月曜日があった(私の住む地域ではSPECは毎週金曜日の放送だった)。映画も観に行った。パンフレットも買った。どうしてあんなにはまったのかと思うくらいはまってたな。

 SPECというのはとにかく面白いドラマで、ストーリーもさることながら、とにかく面白いことをやってやろーじゃんという熱が好きだったのかな。オープニングの「波のゆくさき」は各話でアレンジが施されており、決して同じものはなかった。もともとは英詞だったけど日本語詞になった。戸田恵梨香が変顔をし、加瀬亮は奥歯を抜き(もちろん物語の中で、ですよ)超能力が登場し、餃子がひたすらおいしそうで、小道具が潤沢で、至る所でボケて、今だったら怒られるよなあということもたくさんあって、最後は一人の刑事ともう一人の刑事の信頼の物語だったのだ、と思う。映画は正直よくわからなかったけどな。今観ればもう少し違う感想が浮かぶのかもしれない。私はSPECで持ち物に興味を持つようになったのかもしれない。

 

救命病棟24時 第2シリーズ(2001)

 私に初恋というものがあるのだとすれば、それは乾巧(仮面ライダー555)だと思ってたけど(とはいえ木場さんも好きでした、はい)いいや、進藤先生(江口洋介)がいるじゃないか。ということで救命病棟24時から第2シリーズ。どうして第2シリーズなのかというと、松雪泰子演じる香坂先生の存在でしょう。憧れないわけない。進藤先生との絶妙な距離感が良かった。上でもなく下でもない感じ。香坂先生は臨床の現場には慣れていないけれど、だからといってへこへこしなかった。そういうところがいいなあと思いながら当時の私は見ていた。うむうむ。

 

探偵学園Q(2007年)

 探偵学園Qの第一話は、私の記憶に違いがなければ女子高生(おそらく)がどこかへ向かってすたすたと歩くカットから始まる。地面すれすれの高さからローファーを映し、その人物がある場所に向かって黙々と歩いているシーン。私にとって図書室の本は大事に扱う存在だったので、冒頭でいきなり本の表紙の裏がべりべりと剝がされるのはインパクト大だった。そんなことを平然とする人がいるなんて!主題歌はFlowのAnswerだった。当時はスマホなんてなくて携帯だったんですよ。着メロ・着うたの時代でした。着メロ(もしくは着うた)に設定したかったんだよなこの曲。

 このドラマはQクラスのみーんな主人公だよ、ってことであれですが、主要3キャストは神木隆之介、山田涼介、志田未来。私はこのドラマで星野源を認知した。いやはや。

 あ、「わたしを作った」にどうかかるかというと、どうだろう、自分の好きなものってどういうことなのだろうというのを考えるときに思い出すドラマだからか。私は色々あるけど人間が仲良くしているのが好き。仲良くあろうとする様子が好き。仲良くなくても近くもなく遠くもない関係を築いているのが好き。だから探偵学園Qが好きなのかなと。あと、クールぶっている子(リュウは「ぶってる」じゃないですね、クールな子です)がめちゃめちゃピンチになる図が好きなので(へへへ)。ケルベロスはこの年の家族の流行語だった。

 

相棒(2000年~)

 言うて『相棒』を毎シーズン各話見ている熱心な視聴者ではないのですが、私にとって『相棒』というのは「夕方のニュース番組がやる前の再放送枠でやっていたらうれしいドラマ」だった。『相棒』がやってない日もあったけれど『相棒』がやってたら『相棒』を見てた。面白いと思ったから。手堅いとも言えた。夕方に相棒をよく見ていた記憶があるので、小学生くらいまでは特によく見ていたのかなと思います。中学生からは部活動など学校の活動に忙しくなりましたから。となると、間違いなく「わたしを作った」ドラマと言えるでしょう。「蟷螂たちの幸福」(2007年)で万年筆が欲しくなって、事実、働くようになってから万年筆買ったもんね~。おそろし~。

 

 で、考えたことがあって、それは「わたしを作った」と言えるのは、ある程度時間をかけないと無理だなあということ。もちろん「わたしを作った」と即時的?に思えることもある。天啓のように、びびっと確信できること。だけど私はドラマについてはそう思えなくて、「わたしを作った」と判断するためには少し時間が必要みたいだ。

 時間の経過による熟成が必要ということ。効果は、実感は、あとからついてくるということ。何が自分にとって大切だったか、それがあとでわかることもあるということ。珍しい言説でもない。が、ついついわかりやすさや即効性を求める自分もいて、そういうの忘れればいいのになーと思う。子どもは遊びたいから遊ぶんじゃないの?そういうものでしょう。もっと遊べばいいのに、私。

 時間が必要だという点で最近のドラマを入れられなかったけれど、それだけでなく、最近観たドラマで「わたしを作った」と感じられる作品もあんまり思い浮かばず、理由として自分の可塑性が落ちているのだとしたら、それは嫌だなーとも思った。容易に変わってやらないぞ! みたいな突っぱねる私、多分いるのだろう。チャレンジしないとな、いいや、チャレンジしたいよな、と思った。

映画「SPEC~天~ 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿」