根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

【V6】サンダーバードという光

 最近欲しいものは、ポータブルCDプレイヤーと美味しいクラフトジンです。どうもこんにちは。世代がバレるとは思うのですが、まあズバリ特定はできないでしょうし白状しましょう。

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 小学生の時にこの曲をよく学校で聞いてました。とある学級では、今考えてもなかなかユニーク、かつ、このご時世ではありえない方針で運営されていて、学校でクラスのイベントとして音楽を聞く機会がたくさんありました。音楽の教科書に載っている曲ではなく、流行りのポップミュージックを、です。私は学校でV6のサンダーバードという曲に出会いました。アニメのOP/EDの曲は知っているけれど、それ以外の音楽を知らない私にとって「最初のジャニーズ」と言っても過言ではない出会い。大好きになりました。

 「音楽を好きになる」というのはその頃の私にとっては本当に意味不明な現象で、「何かを好きになるって、何?」って感じでした。好きって、何。

 私は「足を攣る」という現象を中学生の部活動で初めて体験しましたが、それに近いかもしれないです。足が攣って悲鳴を上げる級友たちを傍らで見てきて、それがとても痛いことだというのはわかるけれど、自分にもしその現象が起きたときどうして「足が攣った」ということがわかるのだろう?と思っていました。順序がおかしい。鶏が先か、卵が先かみたいだなと。概念を獲得する?というのは、そういう難しさがあるもんだなと思いました。

 「何かを好きになる」ことも同じで、私はずっとよくわかりませんでした。好きなものなんて無かったし、「好き」と言える自信はどこから?という感じ。でも、V6のサンダーバードを聴いたとき誰がなんと思おうと私はこの曲が好きだと思ったし、どうして好きかなんて理由は遥か向こうに置いていけぼりになりました。

 それから十数年経って、こうして改めて好きな曲と出会えること、陳腐な言い回しですが幸運に思います(YouTube.verで、ですけど。CD買いなさいよ、って感じですけど)。

 

 

 

夢は白い雲を突き抜け 自由を知る 予感に気づく

  サビのこの部分の「突き抜~~け~~~↗」で息が高く抜ける感じとか、もうたまらないです。今も昔も毎回この部分で泣きそうになってしまいます。

 なんというか、スカッとしたんですよね。特になりたいものも好きなものもなかったし、未来に特別な希望もなければ絶望もない小学生で、ただただ毎日が退屈だったし気が張っていて。そこにパッと光が差し込んだ感じで。サンダーバードという曲は「待っていて」と歌ってくれるじゃないですか。そうか、待っていいのかと。誰かを待つことでこの時期をやり過ごしていいのだと、私に教えてくれたような気がします。今思えば、なのですが。あまりに力強く、誰も傷つけない強さに救われたと思います。歌詞だけでなくメロディも大好きですしね。なんというか、昔の曲ってめちゃめちゃコンパクトでわかりやすい、聴きやすいって思います。これも「今思えば」ですが。

 

 ふと思い出したので書いてみました。にしてもサンダーバード然り昨年のPINEAPPLE然り、V6名曲揃いだよな…案外好きなのではないか、私。ベストとか買ってみるか。

(そう、近所のレンタルショップが閉店してしまい、映画然り音楽然り旧作にアクセスするのが難しくなりました。なんてこと!Netflixも契約するつもりがないし、ああ、映画を観られない…)

【ツムツム】「最強」ではなく「好きな」ツムを紹介したい

 タイトルの通りです。

 最近スマホアプリゲームの「LINE:ディズニーツムツム」を再インストールして遊ぶ日々なのですが(ちなみに紆余曲折あり、現在スマホに入っているゲームはツムツムだけ)ツムツム、楽しいんですよね。無課金で時間あるときにやるツムツムが簡単な息抜きになっている。ツムをただひたすらにつなげる一方で、脳ではツムツムをやった後何をやらないといけないのか算段をつけている、この時間が最高に生きている感じがする(若干誇張表現ですけど)。

 ツムツム楽しいんですよ。

 何故再インストールすることになったのかというと、LINEと同期させなくても遊べることを知ったからです。

  これでもう疎遠になった人の安否確認に使わなくてよくなる!

 もはやインフラ的な、つまりは、生活になくてはならないもの、になりつつある、公と私が曖昧で混在しているLINEと、趣味のゲームを同期させる意味ってなくない…?とか思っている私ですが、いいんです、ゲストログインすればその悩みは解消されるので。

 で、誰かと張り合う必要性がないということは、つまり楽しみ方もマイペースで良いということです。高得点を狙わなくてもよくなるため、目下お気に入りのツムを育成したりビンゴをゆるくクリアしていく日々です。だから、ツムツムでネットで調べると出てくる「最強ツムランキング!」とかも、どうでもいいというか、私が今知りたいのは、みんなどのキャラが好きかってことなのだけれど、どうしてもツムツムの能力的なところでランク付けされてしまうらしい…。それは寂しい。寂しいので、今日は私が思う私の「好きな」ツムを紹介したいのです。

 もちろん「現時点で所有しているツムの中で」という注意書きはつきますが、私の今好きなツムベスト3は以下の通りです。あ、ちなみにランクは40くらいです。お察し。

 

1位 マレフィセントドラゴン(マレフィセント

2位 カイリ

3位 ウィンターシンデレラ

 トップ3には入らなかったけれど、この後にペリウィンクル、ザ・チャイルド、野獣が続きます。

 

1位 マレフィセントドラゴン(マレフィセント

 やっぱりマレフィセントよりはマレドラさんの方がエフェクトが好きなので1位はマレドラさんになります。スキルを使うと、ツムをつなげて消すときに周囲のツムも消してくれるマレドラ(マレフィセント)。マレドラはさらに地獄の業火に焼かれろ、みたいなゴゴゴゴゴという音とエフェクトが入るのでめちゃめちゃ好きです。ストレス溜まっているときは、消すツムにストレス託して燃やしてます。最高。

 

2位 カイリ

 最近手に入れたツムです。ボイスがいちいち入るところは「もういいよ、大丈夫よ」という気持ちになって複雑ではありますが、こちらもスキルが楽しい。カイリと一緒に消すことが出来るソラくんが登場し、離れていても消すことが出来る、さらにはソラくんを消すとマレドラみたいに周囲のツムもばっさばさ剣をふるって倒す(消す)みたいで楽しい。スキル1だとソラくんは3体くらい登場するので、いい感じに場にバラけてくれると3体一気に消すと場のツムを一掃できる爽快感が溜まりません。

 

3位 ウィンターシンデレラ

 ツムツムって作業ゲームというか、慣れてくると機械的な作業になるものですが(そこが良いということもある)冬シンデレラはスキル発動時に場に冬シンデレラツムがどれくらいいるかによって消し方が変わってくるので、そこが楽しい。冬シンデレラを繋げるようにガラスの靴を滑らしていかねばなりません。単なる作業からちょっと工夫が必要。その刺激がいい塩梅なのでウィンターシンデレラも遊んでいて楽しいツムです。

 

 これらのツムは、ツムとして優秀とされているものもあれば、そこまで評価されていないものもあります。高得点を狙うのであれば他のツムが適しているけれど、遊んでいて楽しい、だから好き、というツムは私にとってはこの3匹(と他にもいます)。

 

 得点で競うこともスリリングで超楽しいですけれど、使って楽しいとか、デザインが可愛いとか、そういう点でツムを愛でてもいいもんです。(ツムツムはガチャ引いてがっかりしないところもいいです。ツム豊富だし、同じツムを引いてもスキルアップに加算されるし)

【食】2020年のクレープを振り返る

  これを書いているのは2021年1月1日。諸事情により、大晦日&元旦が嫌いすぎる、かつ、年末の様々な出来事に情緒が完全にぶっ壊れています。そういえばSixTONESの『NEW ERA』って良い曲ですね。これを爆音で聴くと色々と作業が捗る気がします。

youtu.be

 感情を起こす器官がぶっ壊れているので、VERRER2期(私が好きなVERIVERYのファンクラブみたいなもん、2020年12月31日が加入期限だった)は入り損ねたし、もういいや、SixTONESの1stアルバム買おーーーーー(もちろんSnowManのシングルも買うつもり)となっています。

 

 2020年、クレープの年だったんですよね。

 

dorian19.hatenadiary.jp

 コロナ禍でなかなか思うままにいかなかったクレープ道だったのだけれど、へとへとになった夜、生クリームを食べたい昼下がり、要所要所でクレープはそこにいてくれたなぁと思って、その振り返りをしたいと思います。

 

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クレープ、じゃなかった草もち。深大寺にて。

 

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チョコバナナクレープ

 生クリームという名の暴力。LOVELOVE。

 

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高いクレープ

 これは結構お値段が高かった記憶。しかし普通のクレープとはまた違う挑戦をしていてそれはそれで好き。

 

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やっぱりチョコバナナなんとか

 レジ前の空白の時間に耐えられないので、唯一諳んじることができる「チョコバナナクレープ」を頼みがち。

 

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たい焼き

 たい焼きも食べています。

 

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正直クレープは値段はあんまり気にならない

 そう。クレープは「ジャンク」なので。

 

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人形町・柳屋さんのたい焼きはマジで美味しい

 美味しいです。並びながら作る過程を見るのも楽しかった。コロナ以前のことかもしれない(2020年の1月から3月らへん)。

 

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最近食べたやつ。ナチュラ

 「食べるつもりはなかったけど」のクレープも最高に美味しい。

 

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いちご

 

 この日は頑張っていちごを頼むことが出来た。

 

 振り返ってみるとあんまりクレープ食べてないな…残念だ。しかし「食べたい!」と思った時に食べるのがクレープ吉日である故後悔はしていないです。生クリーム作用だと思うけれど、寒い方がクレープが捗る気がします。冬場に食べている感じ。

 

 クレープが好きだな。いつまでも「美味しい」と思うことかできるか、わからないところも魅力的(二郎系ラーメンもそんな感じ)。

 以前にも書いたかもしれないけれど、私にとってクレープというのは「リアルに充実している食べ物」で、「リアルに充実していない自分」にとっては高嶺の花、に思えた。「え、私が食べていいんですか?」と気後れするような食べ物だった気がする。でもクレープはいつでもそこにあるし、誰でも食べていいものだし、結構ソロでレジに並ぶ人もいるのだ。生クリーム、小麦の皮、バナナ、チョコ。ケーキよりもシンプルでケーキみたいに美味しく、歩きながらサクッと食べることができる軽さが愛おしいなと思います。

 

 2021年もクレープ道は続いていきます。そのためにはまず健康であること!ですね。

【雑記】怒りたくない2021

 何かに怒る(おこる、いかる)という行為は疲れる。徒労だとは言わない。むしろ私たちは怒るべきだ。様々な物事に。怒るという行為を通して相手に伝えていかねばならい。しかし、一方で私は考える。怒るという行為はコミュニケーションの一つの方法?スタイルではあると思うけれど、メッセージを伝えるという点で優れているのか。私にはわからないのだ。相手に伝わらなければ、どんなに言葉を吐いたところで意味がないではないか、と。

 

しばらく会うのは やめておくよ

誰かの苦しむ 顔を見たくないよ

チャラン・ポ・ランタン『空が晴れたら』)

 

 私ができることは何か。できないことは何か。できることをやらない自分がいる。為す術もなく立ち尽くす自分がいる。好きな曲があった。憧れる人たちがいた。私はその曲を作り出したわけでも、踊るわけでもなかった。自分ができることは、自分の生活と彼ら彼女らの作品を繋げること。その一瞬にある煌めきを逃さず大切に慈しむことしかない。

 多分他の人にもそんな尊い煌めきがあって、他者に踏み躙られるいわれのないもので、私はその光一つひとつを尊重していかねばならないと思うのだ。理解できないとしても、少なくとも存在は。

 

 そんなことを考える2020年でした。誰にとっても「アイドル」がいて、同じ人間を推していても考え方は様々で、それら一つひとつが大切に扱われるべきだと思っています。自分の考えを蔑ろにしないで。他方で、異なる他者の意見に断罪の斧を振り下ろすこともしないこと。

 もっと肉付けをしたいです。あらゆる創作物と個人的に。好きな曲を聴いていると熱中した頃の場面が思い浮かべば上等。終電より一本前の山手線でこの曲を聴いたね。今もこの曲大好き。そういう繋がり方をしたいって、思ってます。

 あらゆる創作物のその奥に、一人の人間がいることを忘れずに。これからも音楽や映画やドラマやアニメや、あらゆる好きなことを楽しめるか。変換期にいるなぁ…と個人的には思う年の暮れです。

 

 怒りたくないです。優しいからではなく、疲れるからです。

 どうすればよかったか、何が素晴らしいか、正しいか、良いのか、適切なのか。安全圏に居座って他者を批評するくらいなら、がむしゃらに作品と私の間に生まれる光を見ていたいし考えていたい。そういう2021年にしたいです。でも怒ることも大切なんだよな。バランスが取れない。

【読書】2020年に読んで印象に残った本

 好きな音楽、好きなアニメ。好きなことについて気ままに語ることはできるけれど、本に関してはいまだに独特の緊張感があります。しかし、話してみたいのも事実で、今年は自分の中で印象に残った本をまとめようと思います。

 ちなみに同一作家の本が散らばっているのは、この並びが私が読んだ順だからです。

 

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【NCT】NCT U『Light Bulb』を聴きながら話す

NCT U『Light Bulb』 

 情景がパッと浮かぶし、ポイントが絞られていて、こういう曲が私は好きなのだろうなと思います。

 ぴったりと閉ざされた玄関。玄関に背凭れ座る誰かの頭上には、今にも切れかかりそうな電球がひとつ。チカチカと明滅しているリズムに合わせて、その人はかつて好きだった人との思い出を一つ二つ開いては閉じていく。閉じられた玄関のドアは拒絶の意思表示で、明滅する光は誰かのあらゆる感情のONとOFFと対応している。

 

 ひょえーーーーーーーーーーーー。

 好き。

 

 テヨンのラップが好きなラップか、わからないけれど、この曲に合っていることは間違いない。情が滲んでこないとね、この曲は。低をテヨンが高をソンチャンさんが担当しているみたい。ソンチャンさんまだまだ知らないメンバーだけど楽しみですね。現時点の印象は「お洒落」です。どういうところが「お洒落」かはわからないけれど。NCTの中ではまた異なるラップ担当さんですよね。

 そしてボーカルのドヨンとクンさん。たまらーーーーーーん。聴かせる系、繊細な楽曲はドヨンさんの領域だなと思います。そこに一本芯が通ったクンさんのボーカルが存在している感じ。ドヨンが針に糸を通す様な細くて綺麗に歌う一方で、クンさんがそこにいるってのが何より大事だと思う曲。クンさんの声真っすぐで聴きやすい声で、そこにドヨンの感性ボーカルが絡んでくる。たまらーーーーーーん(2回目)。

 

これまでの軌跡

 なんとこの曲はルキズ時代に既に披露されていた曲らしく、満を持しての登場。こんな良い曲をそのままにしていたなんて…SMエンタよ…本当に、恐ろしい。でも、今出すのがひとつのタイミングであることもよくわかります。NCTオールスター感謝祭らしい。NCTはこの2020年で自分らの軌跡を振り返っているという意味でも(先日のMAMAでもそれらしい演出?過去の映像を合わせて流したとか)ぴったりだな。

 そう、この「振り返る」ってアイドルとしてなかなかできないことだと思いました。そこそこのキャリアを積んだアーティストがやるには意味も重みもあるのだけれど、デビュー10年経っていないアーティスはあんまりやらないのかなと思った時に、何故NCTはそれができるのか。それはやっぱりNCTというグループの特徴に帰結するのだろうなと。つまり、NCTという枠組みの中で様々なグループが存在し、拡大拡張し常に新しくなっていくこと。その中でキャリアも経歴も様々なメンバーが関わり合ったり離れたりの化学反応の多さ。メンバーの数だけ、メンバーの交点だけ歴史があるということ。この歴史の厚さが他の同年代デビュー組の追随を許さないところ。さらにはデビュー前のルーキーズ時代という時代も加わり、こういう演出ができてしまうわけです。恐ろしい。アイドルというのはデビュー以前は秘されるものなのに、そこに風穴あけたところが、ここにきて効いてるというね…憎らしいなSM。

 

共感を基準にしない

 共感できるかできないかを一つの基準として生きていた時代もあったけれど、共感を基準にすると自分の世界は恐ろしく狭くなるように思えて。自分が何に心惹かれるか、そこにはどんな要素があるのか観察するのが昔から面白かった。それがこのブログのスタート地点のひとつでもあった。共通点はあるのだろうか?私はどんなものが好きなのだろうか。逆に惹かれないものはなんなのだろうか。そこには何があるのだろうか。

 聴きながらパッと情景が浮かぶ曲が好き。そこに共感はない。ないけれど、好きだと思う。「この曲好きなんだよね~よくわかんないけど」を大切に、これから先も音楽を聴けたらいいなと思います。「私この気持ちわかる、めっちゃわかる」という感覚も大事ですし、それで生き延びてこれたけれど、今の私なら大丈夫だから、きっと。

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【Perfume】好奇心を持ち続け繰り返す世界を生きる/『スパイス』を聴く

 Perfumeの『スパイス』という曲を聴いたんですね。まあ定期的に聴いている曲ではあると思います。好きなので。『JPN』というアルバムがリリースされた9年前?から好きなので。

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 震えてしまう。歌詞を繰り返すことでみるみるからだに入り込んでくるテーマ。同じことを言っているのに、全然聞き飽きない。テンポが変わったり音が消えたり、様々な工夫で飽きさせないのだ。

 知らない方がいい。でもわくわくしたいハラハラが欲しい。好奇心というスパイスが日常のアクセントになる。これを繰り返し繰り返し歌い上げていく。

 Aがいい、でもBに惹かれる。

 Aがいい、でもBに惹かれる。

 Aがいい、でもBに惹かれる。

 理性と感情、冷静と情熱、論理と直感。この対立を歌っているのかなと思うのだけど、それは一例でしかない。AではないすべてのものがBになりえるのだ。同じフレーズを何度も重ねた末に彼女たちは一粒の鮮やかな飴玉を口に含む。結局Aは負けてBが勝ってしまったらしい。しかし、体が新しさに染まった瞬間に、のっちの「だけ~~~~ど~♪」が入る。

 震えません?

 ここで?「だけど」って歌うの?

 もう一歩どころか両足踏み入れてしまったその先で、やっぱり彼女たちは「だけど」と迷うのだ。

 「好奇心というスパイス」が、恒常的なものというよりは瞬間的な効果しかないということを、私はこのパートで改めて思い知らされる。好奇心自体を持ち続けることはできるかもしれないけれど、好奇心からのときめきやわくわくは長続きしない。一瞬を微妙に変化させて続けさせることはできるけれど、そのときめきは一瞬のものでしかないのだ。

 もう、切ない。切なすぎる。飴玉を放り込んで色鮮やかな衣装を身に纏って踊る彼女たちの方が、変貌する前より表情が生き生きしているんですよね。MVめちゃめちゃ凝っている。最後には、自分たちがかつて存在していた部屋にあるだろう飴玉に焦点が当てられ、曲が終わった後もこの世界は繰り返し続けられることが示唆されている。そして、この曲の歌詞や仕組みとして、ずっと同じところでぐるぐる回っているところ、好奇心のスパイスが巡り巡って何かを起こすところに繋がる。震え。真理だ…(震え)

 『スパイス』本当に名曲だと思います。シンプルで奥深い。MVは曲から想起されたのでしょうか…この曲からあの映像を描けます???描けるの???プロ、すごい…。

 

 最後にこれだけは言いたい。「Aがいい、でもBがいい」と繰り返し歌うこの曲。「だけど」が入るのは先述ののっちのパートだけ。それ以外はずっと「でも」という接続詞を使っています。ずっとずっと使わない。ここぞと言う時に、パッと「だけど」という言葉を放り込む。この潔さというか計算されているところというか、照明の当て方の上手さというか、震えます(さっきからずっと震えている)。言葉の使い方、すごく勉強になる曲です。

 そういえば、もう半年、いや、1年以上カラオケに行っていない気がする。まだしばらくは行けないですけれど、カラオケの本人映像、好きなの。

 

スパイス(通常盤)