根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

【物】撥水お化けな折りたたみ傘

折りたたみ傘が嫌いだった。風が少し強く吹けば生地の部分がばさっと裏返るところも、持ち手の部分が緩み取れそうになるところも、雨を凌いでたたんだ傘がたっぷりと濡れ、所在なげに私の手からぶら下がるところも嫌いだった。長傘より嫌いなところが多かったので、いずれ雨は上がるとわかっていても長傘を差した。これから雨が降るとわかっていても閉じた長傘を掴んで家を出た。

だけど今は折りたたみ傘がとても好きになった。撥水お化けな折りたたみ傘のおかげだ。この傘の素晴らしいところは「撥水お化け」の二つ名に相応しい撥水性にあった。たたんで小一時間待たず鞄に入れても問題ないくらいに表面が乾いている。素敵。持ち手が長傘のように湾曲していて持ちやすいのもいい。リュックの背負い紐やショルダーバッグの紐に掛けておけば両手が空く。しかも持ち手は木製だ。木に触れているという安心感は侮れない。欠点を挙げるとすれば、大きなバッグでないと入らないところ。でも大きさは雨の凌ぎやすさに比例するところもあるのでそこまで気にならない。私はおそらくマキシマリストだ。

折りたたみ傘に対するアクションとしてどうかとも思うが、荒野にひとり放り出されたら、傘をぎゅっと抱きしめて「だーいすき!」と言いたいくらいには気に入っている。普段は心の中で叫ぶに留めているけれど。

折りたたみ傘にかなりストレスを感じていて、それを解消するならいっそ傘として突き抜けた価格帯のものを買うかなあ(そうすれば使わざるを得ないだろうし)と思った戦略が良かったみたい。我ながら良い買い物をしたと思って、これから長く愛用したい。長傘もいずれはアップデートして、同じくらいの大好きさで両方とも使えるようになりたいと思っているところだ。