根津と時々、晴天なり

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【VIXX】健康的、という価値~VIXX「Dynamite」を愛でる~

ようやく、VIXXについて触れられる。そうです。VIXXがカムバックしました。結構前に。書こう、書こうと思ってタイミングを見事に逃してしまったけど、書く。

 

と、その前に今思っていること

今でこそK-POPK-POP言っている私だけど、昔は全く反対の立場で「なんでK-POPなんか好きなわけ!?」みたいな、ネガティブな目線でしか語れない奴だった。別にそういうスタンスを否定はしないし、1つの在り方として許されていいと思っている。(私が嫌なのは、K-POPに限らずただただ根こそぎ否定的なブルドーザーみたいな批判である)

どちらにせよ、極端にならないよう心がけるのは結構難しい。徹底的に信じることはもはや「信仰」だし、徹底的に否定するのはただただ「毒」を生む作業にしかならない。そのどちらも「思考停止」なのだと思って、私はできるだけ極端にならないように努めよう。

ま、極端だとつまらないんだ。かつての私がK-POPを受け付けなかった時のように。だから音楽に限らず、色んなものを吸収したいな、という話。

 

 

VIXXがカムバックしました、って話

それでは本題。

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コンセプトアイドルVIXXがこの春カムバックしました!やったね!

 

はぁ~楽しみにしてたんですよ~。何しろ、今年は神話をモチーフにします、っていうことで。ダークなVIXXを見れると思っていたら

 

割と明るかった(←大事)。

 

割と明るかったのです(大事なことなので2回目)。

 

私はVIXXの音楽だと一番好きな曲を「VOODOO DOLL(呪いの人形)」

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と挙げるくらい、ダークな曲が好きです。世の中を真正面から見れないんですね、ひねくれているので。人間のどろどろした闇が好きなのは、色んなことの好みに表出しています。

 

なので、VIXXの2016年のコンセプトムービーを見たとき「(゚∀゚)キタコレ!!」と歓喜の声。楽しみだなぁ~と思っていたけれど、1発目のカムバックである「ダイナマイッ」は、私の斜め上をいきました。流石。本当にすごい。

 

奇抜なメイクとコンセプトで少なくとも世に名前を知られるようになったVIXXですから、そこで勝負するのが一番「勝てる」戦い方だと思うんです。(「勝てる」とは、例えば音楽番組での一位とか音楽チャートでの一位とか。)でも、そこにこだわらなかった、ってところに、VIXXの新しいことに挑戦しようとする気概を感じます。まあ、VIXXはテーマを変えているとはいえ、「愛に対する悲哀」のようなものは通底しているのであり、今回もそこを脱しているわけではないのだけど。

 

ダイナマイッの感想

と、ここまで述べたところで、タイトル曲「Dynamite」についての感想を。曲、ダンス込みでつらつら挙げます。PVは今回は割愛。

一番好きだったのは、カムバックした一番最初のTHE SHOWでのパフォーマンスだったのですが、動画は消えていたので別の動画をぺた。

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Mカウントダウンでのパフォーマンスです。個別verもそれぞれUPされているのでおすすめ。

  • ダンスのフォーメーションややこしいなぁ・・・

というのが、一番最初に思ったこと。私はダンスなぞ全く学んでいない身で素人な意見ですが、この曲、コロコロ位置が変わるんですよね~。特に2番のサビなんて新鮮なフォーメーション移動!感激しました、私。

  • 歌の実力が上がっている

あとは、全体的に歌唱の安定さが増したな、と思いました。なんとなく。ヒョギと豆がどんどん活かされていて嬉しいです。(たちるの時なんて、ヒョギのパートほぼほぼ無かったもんな・・・。)

  • 祝☆ラビの黒髪

もはや違う領域だけど、個人的にラビの黒髪が嬉しいです。

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そしてケンちゃんの金髪は許せません(ニコリ)。

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  • 何より、のびのびなVIXXが好きということを実感できる

まあそういうことです。これが本題につながるんですけど、今回の活動で何より嬉しいのはVIXXのメンバーの笑顔が見れることです。だって、呪いの人形も奇跡もErrorも鎖も、悲壮感が満載で、パフォーマンス中笑顔なんて皆無なんですよ。みんな無表情で怖い顔して。そんなVIXXが好き♡なんだけど、あまりに徹底しているからなんだか悲しくなってきたわけです。なのに、今回は表情が割と穏やかでして。それが何よりいいなぁと思いました。もちろん、「GR8U」なんかはみんな笑顔だけどさ、もう3年前ですよ。

 

ということで、ダイナマイッの感想はここで簡単に終えます。

で、私が今日言いたいことは実は次!

 

私は、VIXXの「健康的」なところが好き

と、いうことです。「健康的」というのは非常に抽象的ですが、ともかくVIXXは牧歌的といいますか、安心できるんです。これがどれだけすごいかってことなんですよ。

脱退がない。ケガもしない。仲間割れしない(少なくともそれが世間には見えない)。仕事のハプニングもない。恋愛事件もない。

確かに、これを満たしているアイドルグループはたくさんいます。私があんまり知らないだけで。そのグループのファンではないですからね。だから、甘い甘い身内自慢なのだと思うけれど、まあ~健康グループだなぁと思っているのであります。これは他のグループを貶しているのかそういうものでは一切なくて、VIXXのメンバーが末っ子気質(ラビ以外はお兄さんお姉さんを持つ)でのびのびしていることも関係あるのかぁ~なんて色々と考えています。それが私には楽しい。

 これは私という1人のファンが勝手にこしらえている「物語」。だけど何もないところに物語なんて生まれないんだからやっぱり何かがある。

 

私の勝手な意見ですが、VIXXの特異な点として「全員類まれなるスタイルの良さ」×「地味なキャラ故の吸収力」がもたらす「表現力」だと思っています(そして今日強調したいのは「地味なキャラ」ってところなんですけどね)。全員がほとんど同じ背丈かつふくよかでもがりがりでもない細身の身体。(まあえねねんのしなやかさとヒョギのがっちり感を同列として捉えるのは無理やりなのであり、もちろんみんなスタイルは別々なんだけど。)これってすごいことだと思うんですよね~グループとして。

 

先ほど挙げた

  • メンバーが欠けない、関係性を維持している
  • 怪我しない
  • 仕事の大きなトラブルもなさそう
  • 恋愛事件もない

やっぱりVIXXのすごさは、身体および精神の「タフさ」なんだと思うのであって、私はそこから大いに学びたいと思っている!ってことです。何が彼らを動かしているのか。ファンか?それ以外にもあるんだろ!?って邪推しちゃう。欲深くない、とか・・・?

 

毒を扱うために健康的でいる、ということ

全然健全じゃない曲を歌っているのに(この場合の「健全」というのは、割と浅いってイメージ。嬉しい悲しい大好き!みたいな、「ぽっ」と浮かんでは消える感情を扱っている、って感じ、かな。)

本人たちは至って健康的。

 

これと似たことを、実は村上春樹さんの著作で目にした。

私のバイブル的な本。

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この中で、村上氏は自身にとって欠かせない「走る」という習慣について語っているけれど、なんというか、「人間の根底的な感情を探り、形にする」という小説の過程は体力がないと無理だ、みたいなことを書いている。フグの毒を調理するために知識や技術が必要なように、人間の毒を扱うにも技術が必要。体力がないと、その毒に滅ぼされるんじゃない?っていう話は、私も納得できる。

 

VIXXも、もしかしたらそうなのかもしれない。というか、くだらないことでもゲラゲラ笑っていて今もなお共同で生活できているその「緩さ」が、彼らをコンセプトドルたらしめているのかもしれない。

 

と、つらつらと考えて、この辺でいいかげん終わりにする。

今年のVIXXがとっても楽しみだ。どうか健康であってくれ。