根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

【K-POP・雑記】いなくたってなんとかなるけど、やっぱりいてほしい

 「社会の歯車」という言葉を時々小説を読んでいると見かけることがある。「社会の歯車になりたくない」そんな感じだ。これは私の性格的な問題でもあるし働き始めての実感なのだけれど、社会の歯車、そんなに悪い言葉じゃない。社会の歯車であることにどれだけ救われていると感じることもあるからだ。

 社会が無数の歯車で成り立っていること。それはまず責任が分散され見えにくいということ。責任を取るべきときに責任の所在が見えにくい誰も取らないという一面がある。逆に言えば特定の誰かに責任が集中しないという一面もある。

 私はよく幼いころから「責任感があるよね」と言われて育ってきたけれど、この年まで生きてみればそれは間違いだったと思っている。私より私の周りの人の方がよっぽど責任感がある。私の「責任感」はただ私自身の「こうしなければいけない」「気が済まない」でしかなかった。

 責任に弱い。衣類を着用して学校のプールを泳ぐような、動きづらさを感じる。責任、難しい。私は無責任だ。

 というのは、私の「責任観」だから余談であった。社会の歯車についての話だった。社会の歯車はもしかしたら「人間」らしさを人々の意識から薄れさせるものなのかもしれない。その危険性は十分にあった。そのときは正々堂々戦うしかない。が、私は「社会は歯車」論の立場だ、多分。歯車であることを前提にその際生じる問題を適宜解決しなければいけない、というスタンスだ。

 

 さて。

youtu.be

 

 ヨノ、おまえってやつは…

 好きになっちゃうだろ。(既に好きですけど)

 

 何が起こったかというと、8/8の夜か、収録中にダンス&ラップ&リーダー&長兄担当のドンホンさん(以下ホニさん)が負傷、顔の怪我によって病院の検査を受け10日ほどの休養となってしまった。ダンスではセンターを張り、パートもあるお方なので、これは痛すぎる。つらい。私はもちろん彼の復帰までVERIVERYの出演はないだろ、と思っていたのだけれど…。

 

 「6人でミュージックバンク収録したよ」

 

 はあ!?!?!?!?!?!?!私は叫んだ。マジかよ、奴ら翌日の音楽番組の収録を普通にこなしてた。動線を組み直しホニさんのパートは誰かが代理をしたってのか?いくら若くえげつないアウトプットばりを見せつけているVERIVERY君でもそんなこと、できるわけ、、、な

 

 できてた。

 正直なことを言うと、ちょっと震えた。すげえな。

 

 といっても、ブラックなアイドル界、こういうことは悲しいかな、ありえないことではない。なのだけど今回「すげえな」と思ったのはそれを実現してしまったのが、ただでさえパートが多いメインボーカルのヨノ君だった(あとダンス担のヨンスンな)ということだった。つまりヨノ君、すげえ、ってことです(もちろん細かな移動、タイミング、カメラの把握等、修正を余儀なくされそれに対応したVERIVERY全メンバーがすげえ、ということは言わずもがなです)。

 忙しかったり興味がない人向けに言うと1番サビから2番のラップのところまで見ていただければ大丈夫です。

1番サビ ヨノ→ミンチャン→ケヒョン→①ヨノ(ここまでは通常通り)からの 

2番ラップ ②ヨノ(ホニさん代打)→ホヨン(通常)→③ヨノ(通常)→ホヨン(ホニさんパートもやる)→~Bメロ突入~→ヨノ(通常)

 なんというヨノさん無双。文字で書いているとわかりづらいので実際の映像見てほしいのですが、めちゃめちゃ忙しい、それが魅力的なパートなんです。ここは元々ドンホン、ホヨン、ヨノという三角形が出たり引っ込んだりというのが良かったのに、もうヨノとホヨンが殴り合いみたいになっててそれはそれで面白くとても貴重な映像になりました。

 特に「うっわ、すげえ」と思ったのは①②③のところ。①③はヨノ本来のパートなのでアクセル全開で歌いっぱなし、というところですが、そこに本来はホニさんのパートまで歌うことになっちゃって一人で緩急をつけなきゃいけないってのがすごさの理由です。ヨノさんそこらへん上手く歌ったものだなぁ(音だけ別撮りかもしれないけど)。

 そこはミンチャンやケヒョン君できなかった?という指摘もあるだろうし、できるとは思うのですが、ここのパートヨノとドンホン、動線が似ていて上手の方に移動するものだから、下手のケヒョン君がやるとカメラが注目するポイントがズレるし(そこは修正できる範囲かもしれないけど)ミンチャンはホニさんラップのパートのすぐ後ろで踊っちゃうからタイミング難しそうだし、結果ヨノが引き受けるのが一番無難そう(本人の負荷が増えることだけが懸念)という結論に達しました。ヨンスンが受け持ったところも同じで一番安全で修正が少ないのはヨンスンが受け持つことだったと思うし、ヨンスンのふわふわラップもすんごく良かったな。結果ヨンスンの可能性を垣間見ることができました。

 今回の件で思い出したのは、VIXXのG.R.8.U活のメインボーカルであるレオさん不在の回。途中省略したりと工夫しながら、しかし最後一番盛り上がるところは削ることなどできず結果、同じくメインボーカルのケンちゃん無双になってしまった回。

youtu.be

 

レオさん負傷のときに撮ったVIXX TVのこの回が私めちゃめちゃ好きなのですが、「そんな~時代も~あぁ~~~たねと~~♪(中島みゆき『時代』)」になるといいなぁと思います。今回のホニさんの負傷も。それくらい、綺麗に治るといいのだけど。

 

 先ほどの歯車論ですが、あなたがいなくても私がいなくても世界は問題なく機能すると思います。だけどあなたという歯車はあなたしかいなくて、歯車の機能を他の人が引き受けることはできるかもしれないけれど、その人らしさみたいなものは取って代わることができません。(例外はあって、その人が類まれなる能力を持っている場合は別)。だから「いなくたってなんとかなるけど、やっぱりあなたにいてほしい」なのだと思います。ホニさんのキレッキレのダンスがないのは寂しいし、肩幅広い背中が無いのも寂しいし、7人ではなく6人なのも寂しいし、それはVERIVERYに限らずすべてのグループに言えることだった。

 ドンホンさんお大事に。事務所は所属アイドルの健康管理ちゃんとするように。ちゃんと睡眠とらせろ(その点「寝ないと無理です!」と時々言っているカンミンさん、あんたは偉いよ。寝ないと無理です!ってこれからも言っていこうな)。