みんなが好きなものとは違うものを好きになりたい私です。
さて。今日はあんまりわかってもらえそうにないけれど、実は「あ、私も好き!」と思ってもらえそうなものを思いついたのでそのことについて書きます。
先日9月29日(金)の金曜ロードショーでは「天空の城ラピュタ」が放映されておりました。スタジオジブリの作品は、「ポニョ」以降はそんなに見ていないのですけれど、実は「天空の城ラピュタ」もあまり見ていません。もののけ姫とかナウシカとか魔女の宅急便とかは腐るほど見ているのに。
「天空の城ラピュタ」を見たことがある人は、どんなシーンが好きなのでしょう?
パズーがトランペット吹いているところ?
目玉焼きトースト食べているところ?
対ムスカ戦線と称して(←実際はそんなこと言ってない)ドーラさんと共闘するところ?
ラピュタに上陸したところ?
最後にムスカ大佐を倒すところ?
私はですね、主人公パズーが肉団子注文しているところが好きです。
は?ですよね。いや、どこやねんそれ、と。
鉱山で働くパズーが、残業だからって親方の分まで肉団子を買いにお店やってくるところなんですけど…。私、ここのシーンが好きでして。肉団子を買う、という行為から見て取れる情報というか膨らむ想像がすごすぎて、くらくらするのです。
肉団子入れているポットみたいなのがいいし、そもそも自分で容器持っていってお店の人に中身を入れてもらうなんてエコロジーだと思うし、なんなら肉団子美味しそうだし、でも肉団子だけじゃ育ちざかりのパズーのお腹は満たされ無さそうだし、女将さんに声かけられているあたりパズーという少年は街の中でもきちんと生きているのだ奈と思うし、肉団子のシーン超好き。
もっと言うと、鉱山の設備は老朽化しているし鉱山の儲けも芳しくないしでよく考えるとため息つきたくなっちゃうような現実の問題がさらっと20秒くらいで流れてしまうあたり、ラピュタすごくないか?ラピュタ、実は深い。実はもなにも、ラピュタはメッセージがはっきりとしている作品だと思うけれど、どうしても冒険活劇の方に気をとられちゃってわくわくどきどきした~で終わってしまうのです。
こういう細かなところを好きになる傾向があります。
『千と千尋の神隠し』で釜爺が電車の切符を探して引き出しをごそごそしているところも好き。
なんなのでしょう。多分些細な行為が好きなのだと思います。生活感がある行為が好きなのか。その行為から何かが読み取れるものに惹かれるのか。
日頃、他人の行動に注目してみることなんて実はなくて、それはどんどん時間も行動も流れてしまうから。別に人の行動に注目して何かが生まれるわけでもない。「この人の動き面白いですよね!」「それで?」で話が済んでしまう世界。でも、人の行動を見ていると面白いと思うのです。馬鹿にするわけじゃなくて、どうしてこんな動きするのだろう?という「未知」という意味で面白い。
パズーの肉団子も、鉱山での労働も、トランペットも、目玉焼きトーストとリンゴも、私にとっては「未知」。
妙にこの部分が好きなの!というものがあります、というお話でした。