根津と時々、晴天なり

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【金子】とことんなアイドルソングはきっと貴重/Golden Child「Genie」感想

ジーニー。ランプの精。物語の元ネタが気になるのはオタクの性であるが、千夜一夜物語、「アラビアンナイト」に収録されている「アラジンと魔法のランプ」を下敷きにディズニーが映画化した「アラジン」に出てくるランプの精の名前が、ジーニー。wikiによれば「アラジンと魔法のランプ」は千夜一夜物語アラビア語原典には入ってないとか。「ほへー」と思っている。先日の「INTERVIEW」のマザーグース然り、やっぱり昔の話は教養として知っておくと現代のコンテンツを楽しむうえでも面白そうだなーと思っているところ。ギリシア神話あたりから手を伸ばしてみますか。

ということで、前置き長くなりました。ゴルチャことGolden Childの新曲です。

youtu.be

ジーニーといえば

私は

「およびですかぁ~~~?」

youtu.be

なのだけれど、今聴いたら普通に「マジだ~~~~」って言っててちょっぴりショックです。しかし相変わらず好きな曲ですね。

さて、このように既に同じタイトルで有名な曲があるのにどうしてその名前…と思わなくもなかったのですけれど、この曲は「Genie」というタイトルでありたかったんだな、そうだよな、と曲を聴いて妙に納得してしまったので良いと思います。そうしてこちらのモヤモヤを曲の素晴らしさで抑えつけてしまうパワーがある曲は私は好きなのです。

 

私はジボム君推し、歌が上手い人が好き、口元には笑みをその糸目はちっとも笑っていない、そんなサイコパスドンヒョン君が映像化されたら私とっても嬉しいな(ドンヒョン君本人はダンスがキレキレ歌って踊れる万能エンターテイナーでありサイコパスではないと思います。これは私の願望妄想!!!)というスタンスです。好きなグループは問答無用で全メンバー好きですよう。

 

何も考えずとりあえず幸せになれる曲

です。揃っていて、良い意味で自己主張がない素晴らしきアイドルソング。今こんなコンセプトやってくれるのゴルチャだけだよ…(もっと他にもいると思うけれど)。

とは言いつつ、なんでしょう、私はサビのメロディを聴くと少しばかりの切なさを感じてしまうのです。DamDaDiの時のように自由奔放、とにかく進むのみ、毎日が素晴らしい、世界ありがとう!!!みたいな無敵感が無くなってしまった…それが大人になるってことなのね。私は今まさに、無敵スターをとって恐れるものが何もない青年から、愛する者をゆっくり大切にしたい大人になりつつあるゴルチャの過程を見ているのね…(何を言っているんだ私は)。

ゴルチャの良さってきっとこれからもたくさん出てくると思うのだけど、メインボーカルに留まらないボーカルメンバーの充実っぷりと先輩譲りの一糸乱れぬダンス、守備範囲が広いビジュアルに、どんどんかっこよくなっている若者の成長譚、そして曲が、圧倒的に、良い。コンセプトが崩れない。奇跡!!!みたいなところだと思っています。同い年デビューのグループとして例えばTHE BOYZを挙げてみると、どちらもそれぞれの良さがあり順調にやってきているなぁという印象。THE BOYZは緻密というか付け入る隙がないどーんとした壁、みたいなイメージを持っているのですが、ゴルチャは全然入り込める。顔も比較的覚えやすいし。もちろんどちらもそれぞれ好きなグループです。

 

ここが好きだよゴルチャの「Genie」

個人的に好きなポイントを書き出していきます。

1. やっぱり核が変わっていくボーカルスタイル

ゴルチャの良いところ。歌が上手いところ。さらにはみんなそれぞれ自分の歌い方と声を持っているところ。曲によって核となるボーカルを変えられるのが本当に良いって毎回カムバックするたびに言っている気がする。今回は誰だかわかります?もちろんですよねスンミン君です!!!やったーーーー!!!スンミン君の優しく何かを壊すことには向いて無さそうなその声が本当に活きていて私は感激しています。ようやくだぜ!!!私が気に入っているのは、ラストのサビで今までサビを歌っていたYさんとジュチャンの代わりにドンヒョン君とデヨル先輩が引き継ぐところです。えー全然歌えるじゃん、この2人に歌わせてやってよと思わなくもないですが、貴重だからこそ大事に聴きたい、そういう効果もあるのかもしれません。特にドンヒョン君のこの場面の歌声が好きでな…ほんと君なんでもできるな。他にもジェヒョン君のややハスキーな声とかボミン君の低音温厚ボイスとか、誰もがわかりやすい声しているんじゃー。素敵。

 

2. Yさんの肘から先

別に今に始まったことじゃないですが、Yさんってなんでもできますよね。そして踊り方が独特…何が独特って肘から先の動かし方が。こう、ゆったり収めるじゃないですか。わかります?ゆったりと。あとは体を見せる角度とかももう決まってて、Yさんの見せ方は本人のスタイルが既に出来つつあります。Yさん印というか。この曲も案の定Yさん無双の様相ですけれど、個別カムを見ていると案外後ろに下がっていたりしてきちんと隊形は考えられているのだろうなと思いました。映っている尺は長いのでしょうけれど。

 

3. ジェヒョンのアッシュヘア

大正解すぎました…。ジェヒョン君はかねてからSuperJuniorのイェソン兄さんに似ているなと思っていたので、金髪ではなく他の色も見てみたいと思っていたらアッシュ…。素晴らしいお仕事。髪にパーマかけてふわっふわなヘアスタイルがとても良いと思います。ボミン君と共に掴みをしっかり作ってくれています。ヘアスタイルだと毎回TAG君の髪色を楽しみにしていて今回も良いですよね。TAG君なんでも対応できるよなすごいな。

 

4. ごりごりのラップ

今回面白いことに結構ラップパートが多いのですよね…本当に面白い。今回「無敵感がなくなった」と感じるのは多分チャンジュン君がおとなしめだからだと思います。チャラチャラしてない(チャラい感じも私は好きよ)。グッと大人びてしまったのでTAGさんとのタイマン勝負みたいになっていて私は今回のラップも好きです。

 

5.  ジュチャンのふわふわボイス

今回何が良かったかって、メインボーカルのジュチャン君のボーカルが素晴らしくて素晴らしくて。この人のこの声にぴったりな曲だなぁと思いました。Yさんやデヨルさんはちょっと現実的というか具体的な声なんですよね。はっきり明瞭だし聴いていてまた別の意味で気持ちが良い。どちらかというと地に足ついている歌声。しかしジュチャン君のはもう少しファンタジーで(一体何を言っているんだお前は)ふわっとしていて綿あめに放り込まれたような気持ちよさがある(いや綿あめの中に放り込まれたことは無いけれど。比喩です比喩)。こういう声を持っている人はいるけれど、メインボーカルとして活躍しているのはあんまりいないんじゃないかな。ちょっと思い出してみます。どっちかというと歌える人ってさっきも言った現実的な声の持ち主が多いような。独特の世界観を持っている人は爪痕残してくれるので、私はすっかりジュチャン君の声のファンです。今まで歌が上手いな~気持ちが良いなぁ~とは思っていたけれど、そこにファンタジー要素を感じてしまった日には、過去の楽曲ももう一度きちんと聴かないといけないですね。

 

あとは、間奏にぴに先輩譲りの群舞。突然INFINITEモードに入ったので驚きました。ランプをこする振付や足パカダンスの微妙な個性の出方とか、色々と楽しむ要素が満載の曲となっております。

 

とことんなアイドルソング

MVの撮り方などは、もしかしてSEVENTEENを意識しているのかな(音楽的にも)と思いつつ、ゴルチャの今の良さは「自己主張しない」ってことかもしれません。いや、なんか語弊があるかも。近年はアイドル自身もより制作サイドに踏み込んで楽曲やパフォーマンスを作っているのですが、曲とアイドル本人が近すぎる分エネルギーもすごいのです。主張がすごい。ガンガンくる。そこから得られる感動も力もあるし私も好きなのだけれど、体調が悪いときとか体が重たいものを受け付けないときにエネルギーが強いものがやってくるとしんどい時もしばしば…(あ、これはあくまで私個人の話です)。そういう意味で、曲と程よい距離感を保ち、曲に乗るというよりは曲に沿うけれど実力はきちんと保証されているグループの曲ってなんてストレスフリーなのでしょう。

実際アイドル本人がどれくらい楽曲制作に入り込むのかは私は知ることができませんが、カラッとしているゴルチャの曲が私はとても好きです。もちろんしんどい曲も好きですが。最近は自分たちでより曲作りに参加していくスタイルを取るグループが多くなり吹っ飛ばされそうになるかもしれないけれど、特になにも焦ることなくやりたいことをやればいいと思います。曲を作ってもいいし、誰かが作った歌を解釈して披露するってのも、それはそれで良いことです。多分。

 

ということで、Golden Childの新曲の感想でした。思えば1月にIt's Uでカムバックしているから今年は3回もカムバックしているのですね。そこらへん皆さんもうちょっと褒めて…。私もこれを書きながら気がつきました。偉いねゴルチャ。(そして本当に頼むよONF…)

 

しばらくはゴルチャのパフォーマンスを楽しみたいと思います。

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