深夜の戯言。
主人公の貴子は同じクラスの友人である梨香と千秋と歩きながらとりとめもない話をする。外界の情報を耳で聞き、頭で考え、反応として外界へ表現すること、のスピードの話。
私(つまり貴子)はいつも反応が鈍いんだよね。誰かに何かを言われてその時は何にも感じないのに、後になって「ひどいこと言われた!💢」って思うんだ。その点千秋は表現と感情が一致しているよね。逆に千秋は反応が意識を先行しているよ。云々。
確かこういう話。
初めて読んでから6年くらいになるのか、いやもっと経つかもしれない。今になっても覚えている。意識と表現のスピードの話。
私は普段、それなりに考えている(つもり)。
接する人の気分はどうだろうか。
どういう人だろうか。
どう言葉を選べばいいだろうか。何を言ってはいけないのだろうか。色んな言葉を取捨選択してコミュニケーションをしているつもりだ。選んでいるとは思うけど、私はしばしば意識より言葉が先行する。言ってから「しまった!」と思いくよくよ悩むことがある。どうしたらいいのだろう、一呼吸置いて落ち着いて話しなさい、ってあるけど、そんなの会話中は吹っ飛んじゃうんだよ。どうしたらいいんだろう、と途方に暮れる。で、二度と口を開きたくなくなる。もう絶対しゃべるもんか。少なくともちゃんと一呼吸おいてしゃべれるようになるまでは、口は開かない!その決意は、3分くらいで脆くも崩れるのだけど(苦笑)
何が言いたいのかというと、きちんとしゃべりたいんだ。言葉を丁寧に使いたいんだ。他人を傷つけたくない、というのとは少し違う。意識と言葉のスピードを一致させたい。スピードのズレにイライラしているのかもしれない。
そして付随して、綺麗な言葉をたくさん集めたいと思う。
言葉とは、道具である。
包丁で魚を捌けるように。包丁で人を刺せるように。
使い方次第な道具だと思う。
手軽に言葉が残る時代だから、きちんとね言葉を使いたいし、その技量も磨きたいと思う。
言葉を、きちんと。
それが私のしばらくの目標。