根津と時々、晴天なり

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【ポケモン】心置きなく戦えるって最高だ / ネモと戦いながら考える

 ポケットモンスター バイオレットを遊びながら、本当にちょっと泣きそうになってしまった。なので、その話。

 

 ※以降はネタバレを含みますので、各自自衛をお願いします。

 

 主人公のライバル的ポジションとして「ネモ」という少女がいる。主人公が住む家の近くに住み、主人公がアカデミーに編入する最初の登校からずっと一緒だ。ポケモンバトルの最初の相手はネモだし、テラスタルを教えてくれたのもネモ。彼女はアカデミーの生徒会長にして、ポケモンリーグのチャンピオンでもある。

 彼女を一言で言い表すなら「戦闘狂」。とにかくポケモンバトルが戦りたくて、戦りたくてたまらないらしい。どこかの更木剣八かよ(そういや、アニメ「BLEACH」は千年血戦篇、先日のアニメでも更木剣八の過去のくだり、戦闘狂と戦闘狂の濃密なやり取りが描かれているなあ、そんなタイミングでポケモンでも戦闘狂が現れるとは、なんとも、味わい深い偶然だこと)。

 話が逸れた。とにかくネモは事あるごとに主人公の宝物探しが順調であるかを確かめ、時にはバトルをふっかけてくる。主人公がポケモンリーグを戦い抜きチャンピオンとなった暁には、全力のネモが待ち受けている、そんなストーリーである。

 正直、ネモの「戦ろうぜ!」の熱量に引き気味な道中だった。いまだに何故そこまで「戦りたい」のかはわからないけど、でも彼女とのマジなポケモンバトルに感動している自分がいた。

 ネモとは何度も道中で戦うことになる。そのたびに主人公は彼女に勝つ(私は勝ったけど、もしかして負けてもストーリーは続くのかもしれない)。ただ、それは彼女の全力ではないということが、リーグトップのオモダカの言葉によって知ることとなる。チャンピオンのネモは、ポケモンリーグトップのオモダカを前にしてもどこか余力を残していたというのだ。つまり、主人公が彼女の前に現れる時点で、ネモはパルデアの世界でも敵なしに近いポケモントレーナーだったということ。ポケモンバトルが好きで好きで仕方がないのに、彼女を満足させられるトレーナーがいないということを意味している(どこかの更木剣八みたいな話だ)。

 戦うことに対する熱は理解できないけど、彼女の不足感は想像できる。だから私はちょっと感動してしまったのだ。例えば「私はネモ戦でちょっと感動しちゃったんだよ」というちっぽけな興奮ですら、具体的な他者と共有することは難しいと感じるのだ。全力で、心置きなく戦えることは、彼女にしてはこの上ない歓びなのだ。ちょっとわかるかもなあ。

 でも。

 むしろ、全力を共有できるということの方が珍しいのだとも言える。手に入れるのが難しいからこそ、ネモにとって主人公という存在は、また主人公とのポケモンバトルは「宝物」なのだなあ、としみじみ。今作、ストーリーがめちゃめちゃ良いです、絶対的な悪がいなさそうな気配で物足りなさもあるけども。それは考えようによっては、そもそも何かを面白くさせるために「悪」って必要じゃなくない?みたいな話になるかもしれないので、それはまた別のところで考えていこう。そうだね、貴重だから大切にするべきなんだね。

 

 また、チャンピオンのネモとのマジなポケモンバトルのBGMがめちゃめちゃ良い。

 シリアスな、身が引き締まる緊張感はポケモンリーグでとりあえず味わった。あとはポケモンバトルの楽しさを存分に。ネモの戦いに対する幸福感と逸る気持ちが音になっていてめちゃめちゃ聴いてて楽しかった。BGM売ってくれないか。

 私はクワッスを選んだので、ネモの御三家ポケモンはホゲータになる。相性的には主人公側が有利であるはずなのに、ホゲータの最終進化であるラウドボーンの専用技「フレアソング」は特攻を一段階上げる攻撃技。油断していると最後の最後にラウドボーンでぶっ壊される可能性もあって(実際、一つ前のネモ戦ではラウドボーンで全滅されかけた)緊張感もたまらなかった。Lv.70のウェーニバルで最後は勝てたので良かった(相手はLv.60前半だったと思う)。

 

 これを書いている今、3つのストーリーが終わり、道は1つとなった。エリアゼロに足を踏み入れて、さあ、この先何が待っているのか、もう少しわくわくできるのが嬉しい。個人的な話だけど、エリアゼロの雰囲気が、好きなゲームの1つ、Final Fantasy13に通じるものがあってめっちゃ嬉しい。パルスの異跡っぽさがあるよね?ありますよね??????そもそもエリアゼロに降り立つあのシーンは、まさにグラン=パルスに飛び込むところそのもの!!!!!楽しい!!!