根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

【アジカン】また一つ最高のエンドロール曲が誕生してしまった/『エンパシー』

 映画のエンドロールが好きなんですね、私。

 

ちなみに、映画『東京喰種【S】』主題歌なのですが、ぜひ劇場でエンドロールで流れるであろうこの曲を聴きたい(本編は見ても見なくてもいいけど。この曲が流れるエンドロールだけ見たい、なんて思うことありませんか?)

【女王蜂】踊らにゃ損損/『Introduction』 - 根津と時々、晴天なり

私的エンドロールで聴きたいソングを収集中で、パッと挙げると、ゲスの極み乙女。『ロマンスがありあまる』(映画『ストレイヤーズ・クロニクル』より)と米津玄師『海の幽霊』(映画『海獣の子供』より)ですが、この『Dear Snow』も間違いなく映画館のエンドロールで流してほしい曲です。

【嵐】『Dear Snow』についてつらつら考えたので - 根津と時々、晴天なり

これ、映画館の椅子に深く沈み込んでエンドロールでしみじみと聞きたい…(映画のエンドロールも好きなのです私!)

【アニメ】私はこの「瞬間」に恋している/アニメ『BURN THE WITCH』本PV② - 根津と時々、晴天なり

 

 エンドロール曲というのをかつての私はこのように書いてました。

エンドロールで聴きたいってのは、自分の頭の中の映画本編のイメージと曲が合っているということであります。最近になって自分はエンドロールが好きになっていて、「エンドロールが好きって何事?」って自分でも思うのですが、あの本編が終わった後のぐぁーーーーーんとした余韻にゆっくりと浸かりながら聴く主題歌ってすんごく良いのですよ。

【嵐】『Dear Snow』についてつらつら考えたので - 根津と時々、晴天なり

 

 今思うのは、エンドロールというのは、映画という非日常のフィクションの世界から、退屈でささやかでありふれた日常の世界に移行する、両者の世界の境界なのだろうな、ということです。

 エンドロールには、内省が伴う。先ほどの映画は何だったのだろう。あの興奮は何なのだろう。ストーリーの、台詞の、登場人物の、構図の、あのシーンは何だったのだろう。それが胸に去来し思考が渦巻く時間。そんな時間に寄り添う音楽を、私は素晴らしいエンドロール曲だと言うのかもしれません。

 つまり、音楽を聴きながらふっと遠い場所のことを考える空気を含んでいる曲は、エンドロールと相性がいいのかもしれない。

 

ASIAN KUNG-FU GENERETION『エンパシー』

youtu.be

 

empathy 
 the ability to understand another person’s feelings, experience, etc.

https://www.oxfordlearnersdictionaries.com/definition/english/empathy?q=empathy

 英単語は英英辞書を引くとニュアンスが掴めていいぞ!ってどこかで教わった!

 他者の感情や経験を理解する力、それがエンパシー。今の時代に大切な力。

 

 ギターとボーカルで始まる静けさ、そしてベースとドラムが入ってくるこの流れにハッとさせられました。特にリズムを細かく刻むハイハットの気持ち良さよ。疾走とか焦燥とはちがって、時間が動く、物語が始まる感じ。この出だしから作品のTeaserなどで既に公開されているエネルギッシュなサビにどうやってつながるんだ?と思ったけれど、滑らかにつながっていく様にうきうきします。え~すごい。ちょこちょこと前に出てくるベースの音も「すっきっ…!」ってなります。バンドの音楽って、それぞれの音が組み立てられているな~という、すぐそこにあるのに気づかなかった発見に興奮しています(浴びるようにK-POP聴いてるからこそ気づくバンド音楽の良さ)。DTMとかよくわからんけれど、バンドスタイルと机の上で作っていく音楽では、作り方も違うのかしらね。そこらへん音楽を作る人はどうなんでしょう。音楽をやらない私の想像だけど、楽器を鳴らしながらの音楽は肉体の制約(手の数指の数は有限)がある一方で、DTMでは自分が弾けない音楽、技量に凝った音楽を作れるのかしら、とか。逸れた。

 この曲を聴くと「穏やかな時間を過ごしたい」という気持ちになるから不思議です。何もしない時間、空白の時間、真っ新な時間に、何かを振り返りたくなる。そうして呼吸を落ち着かせて、また、動き始めることができたら。その繰り返しで生きられたならいいのになーと。

 空っぽの時間に、自分のこととかまだ見ぬ誰かのこととか、考えられたらいいっすよね。エンドロールだなー。

 8/4発売。うーむ。買おうかなと思案中。