Get Awayの衝撃は時間が経つにつれ沈静化し、落ち着きを取り戻しつつある日々です。人間というのは恒常性を持つ生き物ですね。
相変わらずよく聴いていますが、やっぱり好きだなぁ〜と思うことがあったのでこうして記事を書いております。
何が、というと「ケー様(ケヒョンさん)のパート最高ですよね!」ということであり、「ケー様に「失いたくない」と歌わせた人、金一封あげたる!」ということです。この記事の主旨はこれです。これしかありません。なので、このあとはぐだぐだと餡を包んでいる饅頭の皮について語るみたいな、そういう感じです。
さて、他の人によるケー様評について、私は知る由もありませんし、そもそも人間は他者を正当に適切に評価できるのかもよくわかりませんし、つまりこれは私が見ている幻想です。その上でふんわりとイメージを言うと「一筋縄ではいかない人」という印象です。多面的で多彩。様々な顔を持ち、様々な魅せ方ができ、センスが良く、しかしそのセンスは元々持っているものだけではありえない、その人の努力なしには維持されないもの、という認識です。何が言いたいって、ケヒョンさんは確かに出来ないことが少なそうだけれど、別にそれは天性のものだけでなく本人の努力なしにはあり得ないし、むしろ「絶対こなしてみせる!」というプライドが高い人なんじゃないかな、ということです。幻想なんですけどね。意志の力でもってきちんと形にし、最高の瞬間を作り上げていくケヒョンさん、いいなあと私は思っていますが、そういう強さ(何事も自分のものにしてみせる!そしてそれを完遂できる、何食わぬ顔で、の強さ)にGet Awayのケヒョンさんパート「失いたくない」のくだりが絡んでしまうと、もうダメでした、私が。何言わせとんのかと(ありがとうございます)。
ケー様のこのパート、めちゃめちゃ印象に残ってる。韻が癖になるしケーこんな表現できるようになったんだなあ、と感動も一入。というかヨンスンがあのキー歌えないと、ケーからのヨノの流れできないので感慨深い。 pic.twitter.com/oE8a6kcZdd
— 治野 (@harunote2016110) 2021年3月3日
Get Awayのハイライトは、ケヒョン様が歌うCメロ(Cメロって言うのかな、つまりラストのサビにつながるブリッジのところです)だと思ってて、ツイートした通り韻の踏み方がすごく綺麗だし「シルエット」の歌い方がめちゃめちゃ艶やかでドキドキするし、その後の「失いたくない」ですよ。ひゃーーーーーー(←え?)。そっかあ「失いたくない」かあ…。なるほどねえ…ふむふむ。
この「失いたくない」は、つまるところ、強いケヒョンさんの唯一の泣き言みたいに聞こえちゃうってことなのだろうなあ、と自己分析しています。これはケヒョンさんじゃないと成り立たないパートなのだろうな、と。他のメンバーでもできると思う。しかし決して同じ表現にはならない。同じ歌詞でも聞こえ方は変わっただろうと思っています。でもそれって、私が思うケヒョンさん像に照らし合わせての結果だから、多分人それぞれ聞こえ方は違うでしょうね。面白いところです。
「失いたくない」が後を引かない、その後にすぐに言葉が続いて余韻に浸らせない、ってのも好きです。すごく刹那的だと思いますがどうでしょう。しっかりしていて普段隙を見せないあの人がほんの少しさらけ出した弱み、みたいな、ね。ひゃーーーーーー(目を覆う)。「ケヒョンさんに「失いたくない」と言わせたい」じゃなくて「「失いたくない」って言っているケヒョンさんが見たい」という感情なんですね。わかります?MVでもBパターンのケヒョンさんは常に強強(つよつよ)スタンスで、むしろその自信はどこから?っていうぐらい、ドンホンに刺されそうになってもにらみつけているような感じですし、狙ってんのかなあ…どうなんでしょうね。
私が好きな歌詞にVIXXの『Error』があって、結構あの世界観に通じるものがあるGet Awayです。利己的で、弱くて、失うことに怯えていて戸惑っていて。なのにそれをレゲエポップ調?にまとめていて重たく感じさせないところがいいです。逆にどっぷり沈み込むようなErrorももちろん好き。曲と歌詞とMV、一つひとつを考えると別個なのにそれが何故かハマって作品として成立してしまっている、不思議な作品だなと思いました。
ということで、ケー様の「失いたくない」について考えておりました。「失いたくない」か…難しい感情ですね。そりゃあ、失うことは痛いだろうさと思います。失わないに越したことはないだろうと思います。tragedyはエンターテインメントなのかしらね。