根津と時々、晴天なり

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【戦隊】わくわくしているぞ/ 『魔進戦隊キラメイジャー』第一話感想

 今年もこの季節がやってきましたね。

  戦隊モノ、新シリーズ、開幕

 

 幼少期にガーっと見て戦線離脱。ルパパトからまた参入という視聴者ですが、日曜の9時半というのはなかなか貴重な時間でして録画で見るテンションでもないし、見たり見なかったりということを繰り返しています。

 新しい戦士たちの初々しい立ち回りを見ると、

繰り返す。私は何度でも繰り返す。同じ時間を何度も巡り、たったひとつの出口を探る。あなたを、絶望の運命から救い出す道を。

 という暁美ほむらさんの言葉を思い出します。

 人生が螺旋状になっている感覚。また3月からやり直さなければいけない虚無。2月の終わりにクライマックスを迎えたヒーローたちの背中を見送り、新しい戦士を迎えるこの感覚。学校の先生方は春になるとこのような感情をいだくものなのでしょうか。去り行く戦士たちとやってくる戦士たちが交錯するこの季節、色々なものを知り考えが固定化されていけばいるほど思考を切り替えることが難しいように思え、自分の老いを、悲しいかな、感じる次第です。

 魔進戦隊キラメイジャー、どうだったか。

 オラ、わくわくすっぞ、です。

 技巧を駆使して心を掴んだルパパト、シリアスでかっこよかったリュウソウの流れを引き継ぎ、とにかくぶっ飛んた初回でした。なんかよくわからんけれど、すごかった。「すごかった…?」という余韻だけが水面にさざ波を作っていて、自分でもよくわかりません。少し言葉にして整理してみます。

 

プリキュア仮面ライダーの融合

 まず最初のイメージはこれです。プリキュア仮面ライダーを混ぜたみたいなものだな?仮面ライダーらしいと感じたのは世界観。なんだかヤシの木みたいなタワービルがにょきっと街に生えていて、多分それは戦士たちの拠点ぽい。これは仮面ライダーだ。そして石が登場してくる。どうやら戦士たちはそれぞれのカラーの石がバディとなっていて、「この人にはきらめきがあるぞ!」と指名されて戦士に変身できるらしい。第一話はキラメイレッドとなる熱田充瑠(高校生)がマブシーナ王女とファイヤさん(石)に出会い変身し他の戦士と協力して蛇口の化け物を倒すところまででした。なんだかプリキュアってそういうものじゃないですか。

 

キラメイジャーを見ているということ

 ただストーリーを見ていくとそういうことは本当にどうでもよくて、絵を描くことだけは好きで得意な充瑠(「じゅうる」と読む。何でこんな変わった読み方なんだと思ったら、単位の「ジュール」とかけているのか。なら問題ない、大いにやれ)がマブシーナ様とファイヤさんに「え?あなたすごいわ!」「おま、すげえよ。できるって!」と褒めてもらうことでむくむくと才能を爆発させて、結果的にマシンまで己のイマジネーションで作っちゃうという、これまでの戦士でおそらく誰も成し遂げたことがなかったのでは?ということを成し遂げてしまった。大体戦士にあてがわれるマシン(とか)って「決まっている」ものですよね。えええ。充瑠よ・・・。

 これを主に子どもたち(とその親御さん)が見ているということが、なんというか、すごいよね…となっていて、ちょっと泣きそうになりました。1年後の充瑠くんの成長に泣く未来が見えた。

 「自分が自分であっていい」という感覚が、自分のまま生きる上でとっても大切ということ。自己肯定感があって初めて人は自分の力を存分に活かすことができるのではないか?ということ。それを子どもや親御さんが見る番組できちんと取り上げられたということ。この意義は、ちょっと無視できないのではないか?世知辛いニュースが続く中に、パッと眩しい光で温かくなった30分でありました。泣く。

 

バディ

 そして見過ごせないのが、戦士とよくわからない石(キラメイストーン、といいます)とのバディ関係。熱い。熱すぎる。例えばキラメイグリーンの相棒マッハさんの紹介文見てみると

キラメイグリーンの相棒。
グリーンキラメイストーンが変形したスポーツカー。相棒の瀬奈を「お嬢様」と呼んでサポートする、イケボの執事魔進。
お嬢様の名にかけて、速攻で終わらせます!

https://www.tv-asahi.co.jp/kiramager/character/

 えええ。何それ。やばい。やばい。個人的にはブルーのエピソード早く欲しいです。キラメイストーンに認められバディ関係を構築するまでの話ちゃんとやってほしい。多分イエローも泣くと思う。ルパパトのグッドストライカーやリュウソウのティラミーゴとはまた違う、五者それぞれの物語があると思うとオラ、わくわくすっぞ、とならざるを得ない。戦隊モノはシリーズによって様々な個性と魅力があるわけですが、様々な方面に今後拡張可能な余地を残している、ってのがすごいなと思いました。

  1. 年下レッドの成長譚
  2. そのレッドからの刺激に感化されてさらに変わっていく年上先輩戦士たち
  3. 創造性豊かな設定を活かした柔軟性ある戦闘と敵の攻略
  4. バディとのエピソード

 今後どうなっていくかわからないけれど可能性がすごいシリーズになりそうだ、という感じです。

 

 あと気になるのは、これからどんどん敵が魅力的になっていくのかどうか、というところで、戦士たちがすごかった分敵がぼやけちゃった感じがあるので敵側にも頑張ってもらいたいです(え?)。敵幹部のデザインがまず好きなのですが、あれよね、リュウソウの雑魚キャラであるドルイドン兵、可愛かったよね…ポーダマンも可愛かったし…その点今回はちょっと可愛くない。これから愛着持てると思います!クレオンの口の悪さ、愛しい…。

 

 ということで、懸念は、これほどまでにオラ、わくわくすっぞ状態なのに「飽きる」ということが平気で起こる私の性格でして、1年見ることができるかしら…というところです。まあ一週先のことをぼんやりと楽しみにしながら見ていきたいと思います。