根津と時々、晴天なり

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【VERIVERY】ぐっと沈み込む感じ/『FACE ME』感想

 VERIVERYのアルバム『Face Me』を買ったので感想をつらつら書いていきます。

 書き出しはカムバックした週だったはずなのに、気がつけば数週間経ってもあげられない。書きにくいというよりは、「よし、OK。書いた!」と思えない。まだまだ掴めていない、そういう作品なのかなぁ、と自分の中では思っています。

 

dorian19.hatenadiary.jp

 

 何度も聴いたり音楽番組のパフォーマンスを見たりと、聴いた当初とはだいぶ違った印象を抱いているので(これが俗にいう「慣れる」ということ)今改めて書くのも意味があることかなぁ…と思って書くことにします。何も考えずに書き出しているのでどこに着地するのかわからないのですが、とりあえず行ってみましょう。

 

1. PHOTO

VERIVERYの3rdミニアルバムのタイトル曲「Lay Back」は、R&Bとディープハウスが結合されたダンス曲で「僕の中の本当の僕に直面して、より率直になることに恐れるのはやめよう」というメッセージを込めた。

このほか、VERIVERYが描いていく新しいストーリー「FACE it」のスローガンの序幕を知らせる曲である「PHOTO」、メンバーが作詞・作曲に参加し「ファンクラブ『VERRER』と共にするすべての場所はパラダイス」という意味を込めたファンソング「Paradise」、ステージの上で一緒にいるすべての姿を特別なシーンに比喩した歌詞が印象的な曲「Curtain Call」、VERIVERYならではの特別な慰めソング「MOMENT」なども収録されている。

引用元→ http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2133715

 

 『Tag Tag Tag』という曲は、「天才か?」と思ってしまいたくなるある種の転換をもたらした楽曲だと思っていて、VERIVERYをめぐるキーワード、「DIYドル(楽曲や動画などを自分たちで作り上げてしまうアイドル)」「アイドル」「セルカ(セルフカメラの略。いわゆる自分で自分を撮る「自撮り」のこと)」「見られる」「撮られる」に言及した面白い曲だなー、すごーい、というもの。そこから2年目の「FACE it」の幕開けに「PHOTO」というタイトルの楽曲を持ってくるのは、流石の流石、と感激の私です。

 終始メロディは禍々しく、なんというか先輩グループであるVIXXが好きな私としてはニコニコしてしまうのですが、激烈であるあまり、「他のアルバム収録曲から浮いてね…?」というのが先日書いた感想の趣旨でありました。

 

 正直VERIVERYこういう曲もできちゃうんだ~~あ~~~そういえばEXOのMonsterとかカバーしてたね、という感じで、実は綺麗に伏線めいたものを張り巡らせてはいたことに気づかされました。元々ダンス動画などもRing Ring Ring等の明るいニュージャックスウィングテイストの楽曲というよりは、低音ばきばき鳴らしているかっこいい曲を踊っていることの方が多くて「こちらのVERIVERYもかっこいいのに…」と思っていた過去の私よ、2020年のVERIVERYはさらにかっこいいぞ。

 この楽曲(Lay Backもそうですけど)では特にヨンスンの表現が光に光ってて、「チャハギョンの再来…???」と私はワクワクしております。何故そう思うのかというと、頭をがばっと振るところや、少しずつうなだれるところに見られる細部の表現が見事だからです。振付を消化するのは正直VERIVERYはみんな及第点を取れているというか、だからあんなにきちっと揃ったダンスができていると思うのですが、そこをクリアした上で「自分の解釈を載せることができる」のはなかなかいないのかなぁ、なんて。もちろんケヒョン様のダンスとかホニさんのちょっとしたところとか、各メンバーそれぞれ色出してきてるなとは思います。そして表現しているけれど上手く伝わらないとか色々あると思います。曲を解釈したうえでそこを観客にもビシッと伝えられるのがVIXXのNさんでした。Nさんの解釈が好みだから、なんというか自分のそういうセンサーに引っかかっちゃうってはあると思いますけどね。「解釈」というとなんだか仰々しいので、「自分の解釈が載っている」ってのはつまり表現する側の「ここを魅せたい!!!」というポイントをアピールできるかどうか、ってことなんだと思います。そういう意味で、ヨンスンはNさんのアプローチと似ているのかもしれないなと思いました。ヨンスンのブログとか読んでいると、一人洞察(とそれをてらいなく表現できること)がすごいので、そういうのが得意ということもあるかもしれない。

 ボーカル面で言うと、あれです、Cメロのヨノの低音がヨノだとわからなくて泣きました。今回思ったのですが、ヨノの高音はケヒョンに、低音はミンチャンに、それぞれつなげやすい響きをしているのかもしれない。私は音源で聞いたとき、Cメロはミンチャンの独壇場だと思ってたのに、半分はヨノだったなんて…わからなかった。メインボーカルというのは「これが、メインボーカルだ!」という確固とした形を持っている歌うまな人が多いなと思っていて、パッとわかりやすいのに、ヨノはもう少し馴染みやすい声なのにめちゃめちゃ声量あるし安定感抜群な歌うまさんなんですね。

 VERIVERYのアルバムについては最初から最後まで通してぐるぐる聴くのが好きなんですけど、困ったことに『PHOTO』で「あ、ここどうなっているのかな、もう一度聴きたい!」ということばかりでその先に進めず困っています。

 

2. Lay Back

 最初のベースの音で「うおっ!?」と引っ掻かり終始狂わされっぱなしの楽曲。当初はそんなに好きじゃなかったんですけど(←え?)何回も聞くとそれはそれで聴きどころを見いだせて楽しいです。この曲は音楽以上にダンスが好きになりました。

 すごいな~。アイドルって「ダンスが好きな人」「踊っちゃう人」「踊らされるのが上手い人」色々いると思いますが、VERIVERYは「踊れるようになるまでの忍耐力」がすごそうでどんだけ練習しているのか知りたいようで知りたくない。だって踊るよりは歌う人がここまでピシッと揃っているのは意味がわからないじゃないですか。余談ですが「踊っちゃう人」はなかなかいないので、誰かK-POPアイドルで「踊っちゃう人」がいればこっそり教えてください。ケンちゃんとか実は「踊っちゃう人」だと思っているのですが…。腕や足をぎゅっと伸ばすときの気持ちよさ、リズムに合わせてトントンと足を運ぶおさまりの良さ等、見どころがたくさんあるダンスパフォーマンスです。

 ボーカルで言えば、ホヨンとドンホンのラップが今までのVERIVERY楽曲とは一線を画した雰囲気でそこも聴きどころであります。ラップの良し悪しってのは全然わからんのですが、リズムが難しそうってのはわかる。あとホヨンはダンサーでもあるのでそりゃあ踊れるのですが、気合入れてピシッとかっこよくきめるドンホンや解釈ノリノリ動きが綺麗なヨンスンとはまた違って体の軽さを活かしつつ、大変そうに見えない踊り方をするのではピカイチなんですね~。ついていくので大変って感じじゃないので見ていて安心できるし、どころどころふわっとしている。

 ミンチャンのイケメンボイスで歌われるShow me your faceからのPlay back, play back~Pay back, pay back~の音と動きのハマり方が好きです。あと蹴りだすところ。これは象徴的な振付ですよね。

 

3. Paradise

 あとは心穏やかに聴ける楽曲が続くのでほのぼの聴きます。にしても、ミンチャン声がいい。何度でも言いたい。声がいい。ミンチャンの声の良さはバラード楽曲で映えに映えまくるので攻守隙が無いVERIVERY。VERIVERYをVERIVERYたらしめている声、ミンチャン。攻撃の布陣ではケヒョン氏が前線に立ち、防衛ではミンチャンがどしっと低音で待ち構えるというね…そういうところが好きなの私。頭負傷により離脱中(2019.01.13時点)ということで否応なしにその存在のでかさを感じているわけですが、Lay Backにしても、ここぞというパートのミンチャンの中低音の歌声は他の誰にも代替することができないものですね。あとこの曲はBメロかな、コーラスの部分がすんごく綺麗で毎回「この部分誰のを録っているのだろう…?」になります。コーラスがめちゃめちゃ綺麗。コーラス目当てで聴いているといっても過言ではない。

 

4. Curtain Call

 メドレーを聞いてた時点では一番引っ掛からなかったのですが、実は総合力の賜物、Curtain Call。というのも、ボーカルではどうしてもあまり推されないヨンスンカンミンが頑張っているように思えるので。ラストサビで声張り上げてる子、カンミンじゃない…?と思っています。頑張っとる…。

 

5. MOMENT

 これが〜VERIVERYなんだ!!という楽曲。アコギ一本携えて浜辺で歌ったね(この曲じゃないけど)。そこから1年で着実にスキルアップし鬼スケで活動してきたね本当にえらいね、としみじみしてしまうのですが、それらの出来事が良い記憶としてこれから何かあったとしても残ればいいなぁ…と思います。それはその瞬間がとても記憶に残る意味深いものであることも必要ですが、その瞬間を思い出すその時の自分の気持ちによっても変わるもので、だから幸せな思いをたくさんしてもらいたいなぁ…と思ったりします。それは推してるグループだけでなく、あらゆる人たちに当てはまることですけどね。ちなみに、私はアルバム全体をリピートする聴き方が好きなのですが、MOMENTのあとは、トラック1のPHOTOになるわけで、毎回「面白///」となります。

 

 

 そんな感じですかねぇ…。ほんと先に挙げたやつでも言っている通り、このアルバムはうまく全体をまとめることができていなくて、どうしても前半2曲と後半3曲でカテゴリー分けをしてしまうのが惜しいところであります。

 しかし 私は「あ!ここが変わった!こんなところ見たことがない!」というアイドルが好きなので、Tag Tag TagからのLay Back活のかっこよさは本当に素晴らしいですし、見ごたえがあります。みんなかっこよくなった。さらに痩せちゃったけど…。Lay BackのMVが1000万回という大台に乗ったこともあり、コンセプトの切り替えはそれなりに評価されているのかと思うと嬉しいです。Tag Tag Tagの方が見ごたえはあるのだがな…あのMV怖いのかな…『呪いの人形』を通ってきた身としてはまだまだ甘くしていると思うのに。程よい不気味さと甘さ加減のバランスが本当に素晴らしいMVなのでもっと視聴されてほしいなぁと思います(アルバム『FACE ME』の感想ですよ私)。

 

 Lay Backで打った布石が、2020年、どうなるのか。とても楽しみに思える『FACE ME』となりました。君が好きと無邪気に叫んだ彼らが(ほんと劇薬を味わったかのようなある種の躁状態で。君に出会ってパッと世界が明るくなったのだろうなぁ)ちょっと落ち着いてぐっと沈み込み少しドロッとした粘りを伴って君を見るようになってきているのでオラわくわくすっぞ状態です。なんというか内向き加減が強くなった気がしますねぇ…。カラッと笑っていた1年目の曲も痛み知らずな感じがひやひやする、と読むこともできてそれはそれで怖いですが、Lay Backの歌詞もなかなか怖いなぁ…私(もちろん好きです)。「目が見えなくなってもいい」のかぁ…。

 

 ということで、健康第一!Lay Back活動をゆるっと見ながら次の作品を心待ちにしています。

 

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ネクタイとか小道具をインスタにあげることは今からでも遅くないですよ、何卒