根津と時々、晴天なり

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【VERIVERY】人を廃人にする素敵な曲シリーズ/VERIVERY『Flower』を愛でる

人を廃人にする素敵な曲シリーズ、久々の今回は…

過去の廃人ソングシリーズはこちら。

ONF『Original』

【ONF】人を廃人にする素敵な曲シリーズ/ONF「Original」を愛でる - 根津と時々、晴天なり

 

f(x)『Milk』

【f(x)】人を廃人にする素敵な曲シリーズ/f(x)「Milk」を愛でる - 根津と時々、晴天なり

 

 

Flowerが好きすぎる問題

Flower が好きすぎる。

Flower ってのはVERIVERY のデビューアルバムの2番目に収録されてるやつです。デビュー年の勢いもあって惜しむことなく楽曲に振り付けを当てたりステージで披露している彼らですが、なんとFlower は私が確認できる限りどこにも披露されてません!なんということ…まあ、それはいいんです。多分お披露目したらその日1日は感激のあまり泣いて過ごすと思うのでいいんです。つまりこれを読んでいる方に「この動画見て!」とかオススメしにくい曲なのですが是非聴いていただきたい…私がすごく好きな曲なんですよー。

 


俺は男子高校生だ。

学校の授業はつまらないし、なんかモヤモヤが消えないし、将来の希望はないし、ああ、見えるものは全部灰色。砂を噛むような味気のない日々を生きていて小さく小さくなってやがて消えてしまいそうな心細さを覚えて、机に伏せながらぼんやり教室を見回していて、そんなモノクロの世界に唯一のカラーを纏う女の子がいる。その子はいつも笑顔で他の女子には見向きもされない俺なんかにも優しくしてくれて。他にも綺麗な子はたくさんいて、俺の前の座席のヤマダはB 子さんこそ女神だ、清楚で近づきがたい、あのツンとした感じ、平民以下の俺なんか歯牙にも掛けないところがまたたまらん、とか言ってる。え?〇〇?お前何あいつのことが好きなの。あ、違う?そうだよな趣味悪いよ、だって可愛くないじゃん、なんか女と喋ってる感じがしない。まあ元気なやつだけどさー、俺はB 子さんが…とかほざいている。ずっと言ってろ。

〇〇はハキハキしてて誰に対しても優しい。元気でいつも笑ってて、だけど感情は意外と顔に出る。そんな彼女が笑っていれば俺は嬉しいし、怒ってたり気に入らないことがある様子だと心配になる。そんな人間らしいところが好きなのだが、最近〇〇がどんどん可愛くなってて俺は不安だ。他の奴が〇〇を好きになったらどうしよう、いや、それより怖いのは、〇〇が最近垢抜けてきた理由を知ることだ。太陽の光を燦燦と浴びて咲き誇る向日葵みたいな、外からの光を吸収してぐんぐん背が伸びている花々。俺には〇〇が花に見える。〇〇を照らす光はなんだ?何か夢なのか、目標なのか、あるいは誰かなのか。それを知るのが、怖い。だけどカラッと咲く〇〇を見るのが俺は好きで、今日も目が離せない。彼女は俺にとっての光なんだ。

 

・・・。

めっちゃ恥ずかしいな。
駄文失礼しました。こちら完全なるフィクションです。

私はこの曲を聴くたびに私の中の男子高校生の人格が現れるのですが皆様はどうですか。別に高校生でなくてもいいし男女性別は問わないのですが、あの多感な時期って人間が一日でガラッと変わるではないですか、変わらないかな。まあよくわかりません。実体験でもあんまりないし(当時自分のことに精一杯で他人をよく見てなかった気がする。それを今になって後悔してるのだけど)ただそういうこともあるかなぁ…という知識と想像をこの曲は想起させるのですね。


こうあってほしい、こうだよね?という押しつけをしないようにしないように、と思いつつ、アイドルを追っかけてるとそこのボーダーをひょいと飛び越えてしまうことは多々あるようです。だからこの曲を歌うVERIVERY  を必要以上にもてはやしたくはないのですが、まあ、当時の彼らが歌うからこその曲であることは間違いがないです。記録として、事実として、この曲を2019年1月にリリースしてくれてありがとう。

この曲を作った当時言えることは、ヨンスンヨノカンミンはそれぞれ高3、中3だったわけで他のメンバーも大学に行ったりと、学生生活が少なくとも遠い過去の話、ではなくむしろ日常そのものだったということで。むくむくと毎日毎日お互いが変化していく時を生きる中で経験したこと感じたことなんかが歌詞や音楽や歌い方に反映されてるとしたら、めちゃめちゃ愛おしい楽曲だなぁと思うのです私は。だからこの曲が好きなのだと思います。

もうこの曲に登場する人物?に自分を投影するには私は彼らより年上すぎるし、元来そのような妄想は控える性分です。が、いかんせん苦くて甘すぎる。溶けるだろ、この切なさ甘さは。この曲を味わうたびに人知れず悶える私です。

記録に興味があります。もっと言うと、その時にしか出来ないことを残していくことに関心があります。記録されること/されないことの境目やその取捨選択も気になるところだし(何を切り取るかってところ)その連続が人生なんですよねー、と思いますが、見事に切り取ってくれたし、何故これを切り取ろうとしたのかってところまで、じゅくじゅく考えていきたいところです。


とここまで書いたところで、実はこの曲の作曲は多分メンバーではなく本職の方、作詞もプロの方とメンバーからはドンホンが参加してます。

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つまり、看板曲として気合いに気合いを入れて作ったであろう活動曲(多分)でもなく、メンバーがたくさん参加してワイワイガヤガヤ作った曲でもなく(1stだとF.I.L やAlright ! なんかがそうかな)その合間にある曲ってのも興味深いです。(あくまでクレジットから推察できる範囲で、なのですが…。)VERIVERY は楽曲制作については全てをメンバーに委ねるわけでもなく外部からももちろん参加したり色々な濃度がありそうで、それこそ「メンバーが見せたい自分たち」と「提示された設定にそれぞれが寄せる」のと、そのバランスが絶妙な構成なのかなと思ってまして。そういうとこも好きです。自分が得意にしてるもの、見せたいもの以外にも「お?君らこっちもよくない?」みたいな発見が往々にしてあるじゃないですか。そこを取り入れる余地はこれからも作ってほしいなぁと思います、メンバーがどんなことを言っても。上の人が「そこは譲らん!」みたいな感じで。

なのでFlower という曲とF.I.L という曲の対比ももしかしたら面白いかもしれませんね。何が出てくるかはわかりませんが。


多分この曲が私にとっての「見たいVERIVERY 」だったのでしょうね。そこに行き着いてしまうのでしょうね、ああ、しんどい。


ちなみにいっちばん好きなところは、2番サビの最初ミンチャン神のパートです。私ミンチャン大好きだからな?(VERIVERY の「推し」という概念は無いのですー)

 

人が輝きを帯びる最中のむくむくとしたエネルギーを、それを遠くでじっと見つめるしかない切なさを、それでもなお愛おしいし見守りたいという甘い感情を、とにかく味わえる好きな曲です。

 

以上、Flower 大好き芸人でした。

 

Flower

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