根津と時々、晴天なり

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【ドラマ】歪みのない人間なんていないというところから始まり、/「刑事ゆがみ」感想

ドラマ「刑事ゆがみ」がなんだかんだで毎週の楽しみになりつつあります。

www.fujitv.co.jp

毎週録画して観ているのですが、録画したものは消してしまっていてそれを公開しているぐらいには、夢中になっています。DVDボックス、欲しい...かもしれない。

 

楽しんでみているのはそれなりの理由があるわけでして、それを箇条書きにしてまとめると

  • 音楽の使いどころが最高だと思う(グッドタイミング~~というところで適切な音楽が毎回入ってくる)
  • 撮り方もなんだかぐぐぐっとくる
  • 人数を絞ったキャスティングで潔さを感じる
  • 弓神さん、最高
  • 弓神・羽生コンビ面白い
  • 歪んでいる人物が出てくるストーリーがなんだかんだ重たい
  • でも、テンポよく一話完結で物語が進む
  • 羽生君の使っているバッグのファン
  • つまり小道具が大好き
  • OPが最高

という感じです。

刑事もの、軽くはない、でもどっしり鬱になりそうな展開でもない。このちょうどいいバランスが私にとっては良いようです。同じく刑事モノだと「相棒」がこの秋から始まっていますが、「相棒」の方は1つひとつの事件がどういうものなのか、特命係はどのように事件と向き合うのか、事件の展開と「キャラを味わう」(つまり杉下右京はじめ登場する人物の一挙手一投足を楽しむ)ドラマです(私の中では)。

一方「刑事ゆがみ」はもう少し話の内容に踏み込んで色々と考えさせられることが多いです。あとはまだドラマは中盤で、登場人物たちのことをすべて知っているわけではないので、弓神という人物は何者なのか、羽生とのコンビはどうなるのか、という「未知」の部分を知る楽しさがあります。

 

ここまで読んでいただけるとわかるかもしれませんが、私はこのドラマの主人公である弓神さんのことがとても、とても、気になっています。杉下右京とはまた別のロジックに従い、時には違法捜査を行い、人間の些細な言動も見逃さない。先を読む力もあるのか、コンビを組む羽生には何も伝えず突拍子もない行動をして、それがのちのち重大な意味を持つ仕掛けだったりしたときの快感といったら。弓神の芯になるものが、今も掴めない、飄々としているところが、また引き込まれるのです。弓神は一体どういうモチベーションで刑事をしているのでしょう。右京さんはもう少しわかりやすいんですけれどね…。あー、面白い。

 

で。このドラマはタイトルにもある通り「ゆがみ」をポイントにして考えていくと、とても面白い。第1話から第5話まで観てきて、1つポイントがあるだけで考えやすくなるんですよね。

総じて言うと、どの事件に対しても「これしか手段はなかったのか」「もっと他にできることがあったはずなのに犯罪に手を染めてしまった」ことばかり。他の可能性や方法を考えられない「思考の歪み」が引き起こした事件なのだと思うのです。犯人はどの人も真面目な人なんですよねー。そうだ、それがとても印象的かもしれない。今のところは、ですけれど、極悪非道な人間が犯人であることがこのドラマにはないのです。酷い人間が登場する話はありましたが。思考の歪みって、真面目だからこそ起こるものなのかもしれないなー、とふと思ったのでした。

 

適当に生きたいですな。

この先物語がどのようになるのか楽しみです。

毎回20分くらいで犯人の目星ついてしまうのも悪くないです。