根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

【読書】私は私に本を贈る

 「寂しい」と思われてそうなことをやることについては定評がある筆者です。別に本人は楽しく無理せずやっていることだから本当に平気なんだけれどもな。一人でできるもん。というか誰かを巻き込んでやるぐらいだったら自分一人でやるわ!!!という考え方は、良いところもある反面、悪い部分もあると感じる今日この頃です。特に仕事ね…これは早い段階で誰かに相談するとかして酷いことにならないよう心掛けています。

 突然ですが、印象に残るプレゼントってありますでしょうか。私はあれです、クリスマスプレゼントに何やら箱が枕元に置かれているなと思って包装紙をびりびり破いたらよくわからない蓋つきの箱が目の前に現れて中身を見たら当時の最新刊まできっちりと揃った某少年漫画が入っていたことです。この年になって一冊当たりの値段×冊数、を計算したらゲームソフト一本の値段より高いのでは?となったのでサンタさんには感謝です。いまだにその漫画だけは捨てられません。

 これまた話は変わりますが、いわゆる「ご褒美」ってのが苦手です。苦手というか例えば「ご褒美に美味しいもの食べよー」とかそういうのがあまりできません。ご褒美だから!味わわねば!という謎のプレッシャーが押しかかり、かつ、とっておきのものを食べねばなるまい!という謎の完璧思考が働きます。結果、あんまり美味しく味わえないまま終わります。物に関して言えば、堪え性がないので欲しいと思った時に得られるのが一番幸せ!という危ない理論を振りかざし、○○を頑張ったら××を買う、とかそういうのもできないです。頑張る前に買ってます。

 ということで何が言いたいかというと「ご褒美」という感覚がない、ということ。なんか、それはそれで寂しい。私もなんかスペシャルな、喜びを、味わいたい。(誰かにもらうってのは最初から想定してないところは察してください)

 その結果。

 

 

 

 

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 自分で自分に本を贈りました(死)。

 本ってなかなか贈られないプレゼントなのかもなーと思ったことがきっかけ。もちろん小さな子に絵本や図鑑、辞書を贈ることはあるだろうし、大人になってもあると思うのですが、そもそも本の嗜好って人それぞれ全く異なるし、好きの方向も異なるというか、その作家さんの本は全部好き!ということもあればそうでないこともあるし、こういうジャンルが好き!と言いつつハズレもあったりなかったり。本は自分で買うのが手っ取り早いなというのが、個人的な感想です。人に本は薦めにくい。

 本を誰かに贈ってもらったことが思えば今までなかったので、この度自分で自分に本をプレゼントすることにしました。これはちゃんと我慢していたもので、11月中は買わない!(なぜなら10月11月は私にしては本をたくさん買ってしまったからです)と思っていたのに、ぎりぎりで我慢できませんでした。でも給料日過ぎたし、いいか…(危ない考え方)12月は本、買わない…多分…。

 ちなみにこの本は日比谷のシャンテにあるHMV&BOOKS 日比谷コテージで買いました。この本屋さんはそこまで行かないけれど品揃えがわたし好みで好きな本屋さんです。日比谷・有楽町近辺は、硬派で手堅い三省堂書店とふわっと入りやすい雰囲気で面白いディスプレイの仕方をするHMVという雰囲気が異なる本屋さんが割と近い距離にあるのがいいなあと思います。

 

 私「あのー」「この本包装してもらいたいのですけれど…」

 店員さん「だいじょうぶですよー」

 私「(良かった大丈夫だったドキドキした)」

 

 店員さん「お渡し用の手提げ袋はご入用でしょうか」

 私「(ぎくり)」「ああーーーー大丈夫です大丈夫ですっ!!!」

 私「(自分にあげるんだもん、要らないよねシクシク)」

 

 自分でやっておきながらあれですが、ラッピングは書店さんの素敵なサービスによるものですので、包装の乱発はやめておきましょう。私も今後もよほどのことがない限り普通に本を買いたいと思います(袋もどうせ捨ててしまうものだし早く読みたいしそもそもカバーつけない派)。

 ちなみに今回買った本はこちら。

 

歩道橋シネマ

 いやー。包んでもらってあれですが、恩田陸の本境地というか、もうブラックブラックで、へへへ。あとこの本、装丁が凝っていてよきです。真っ青な栞の紐とかうっとりしちゃうし、タイトルの箔押し?みたいなやつはかっこいい。