根津と時々、晴天なり

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【OMG】その愛くるしさに溺れて溶けろ/『Touch My Heart』感想 他

 7月3日(水)朝。人形をかろうじて保ちながら私はなんとか通勤しようと必死であった。意識しないと、溶ける。人の形を保てる気がしない。頑張れ、頑張るんだ私。なんで溶けそうかって?『OH MY GIRL JAPAN 2nd ALBUM』を聴きながら通勤していたからだよ!

 ということで、おまごるちゃんことOH MY GIRLが日本でのアルバム二作目をリリースしました。既存曲のJapanese.verで揃えた1stに対して2ndは既存曲のJapanese.verと日本オリジナル楽曲を織り交ぜた作品となりました。このあたりは、おまごる陣営がどんな戦略で行きたいのか、私はビジネス的なことはわかりません。なのでおまごるちゃんたちに「こうしてほしい」と思うこともあまりありません。出された美味しそうな料理を存分に楽しむ、みたいなスタンス。が思ったことがあったので、それについては書いておきます。

 

「OH MY GIRL JAPAN 2nd ALBUM」というネーミングについて

 そのままストレートすぎるこのアルバムネーミング、いざそちらの手札が開示されたあとではこれもアリだなぁと思ってしまったのが事実です。というのも、このネーミング、もう無印すぎて意味すら解釈すら持たなくて、そんな無味無臭な感じが粒がそろった既存曲のJapanese.verを強引にもまとめてしまうのですから。むしろ既にリリースされた曲の日本語版を寄せ集めて(という表現はやや棘がある言い方ですが)パッケージするようなことをしていれば致し方がない、というかこれ以上のネーミングは無いと思います。

 この「意味をもたせる」というのは「コンセプトを立てる」ということと同義なのかなと思うのですが、わざわざ日本という隣国でアルバムをリリースするために様々な候補が挙げられるコンセプト案の中から1つを消費するのか。私はK-POPアイドルに何かを強く求めようとは思っていないけど、それでも好きなアイドルを私がさっぱりする方法で応援したいと思っていて、「さっぱりする」ということはつまり「驚き」「感動」がそこにはあって、おまごるちゃんたちのこれからの活動が楽しみなところではあります。驚きが、欲しかったりする。

 何が言いたいかというと、おまごるちゃんたち、次の一手はどうする?ということです。日本でどう売るかってのはすごく難しいよな。何か無理なことはせず工夫で面白いことができないかなと思うのですが。今のところの売り方はそれこそ1月のコンサートで感じた「体育会系」「パワーごり押し」という感じで、スタミナがある彼女たちらしいといえばらしいのかもしれないけれど、それで過剰に消耗することが無いようにと願っています(リリースイベント、軒並み行ってない人間の戯言です)。

 

歌詞がすごいぞ、おまごる

 おまごるちゃんの日本活動の特筆できることは「日本語歌詞がすげえ」だと思います。それをひしひしと感じる1stと2ndでして、1stで「おおおおう」とどよめいた私の心は、そのまま2ndでも健在です。すげえ。

 特に私が感動したのは、Coloring Bookです。

 私は和訳されたものを読んでそこで歌われていることを理解していますが、Coloring Bookという曲は空想と現実の濃度が本当に微妙なラインを突いてる曲だなぁ、というか、空想をきちんと空想のまま、可笑しさを可笑しいまま歌う曲じゃないですか。ちょっと抽象的だなぁと思うことを、日本語バージョンでもそのまま捉えていて、本当にすごいなぁと思いました。音のつながりが滑らかだし、日本語の発音がきれいで癖がないので本当に聴きやすいおまごるちゃんたち。花火(Remember Me)なんて、1stアルバムの先頭バッターということもあるし、本当に滑らかで良い曲なので日本語バージョンの方が聴いている始末。細かいですけれど、ビニちゃんの「砂粒みたいな記憶だって~♪」の「すなつぶみたいな」の発音が好きの好きすぎるのです。

 あとこれ。

  溶ける。

 

 そうだ。多分日本語で歌うことを消化するにとどまらず、聴く者の心に「あ~~~~~~可愛い~~~~~♪」の感情を喚起できるたぷたぷの余裕が多分ヤバさの秘密なのだろう。

 

『Touch My Heart』を聴いて溶けやがれ

 既存曲の日本語バージョンがやばいぞすごいぞ!ばかり言っていますが、日本オリジナル楽曲も負けてはおりません。『抱きしめるの』は、聖母っぷりがすごくて「いいんですか、聴いて…?」という気分になってしまう。特にイントロが。そのタイトル通り「抱きしめられた」ような温かさを感じつつ、そこに甘えさせない厳しさがなんとなくミミちゃんパートを聴いていると存在していて、それは私の「ミミちゃん観」故なのですが、彼女めちゃめちゃ強いというか、ちゃきちゃきっとした器量よしのお姉さんじゃないですか。にゃはははって大口あけて太陽の光のようにぴかーんと笑っている人で、ぴしっと決意滲ますミミちゃんパートを聴くと自然としゃきっとせざるを得ないという、一体私は何を書いているのだろう。ミミちゃんのパートが好き好きの好きです。

 そして『Touch My Heart』です。これが個人的脳内溶け溶けソングなのでおすすめしています。ずっと聴いてしまっている。まず開始3秒でこれです。

  

 なんでしょう。ちょっとシュワっとした感じが入っている「もぉしもし?」で、溶ける。この「もぉしもし」に会うためにエンドレスリピートしてしまう。

 そしてサビは、ビニちゃん→スンヒ嬢→キャンディリダのトリプルコンボだドン、ですが、ここの流れも「うーん♪」とメロメロにならざるを得ない。

 私はおまごる楽曲におけるビニちゃんの存在は無くてはならない(もちろん誰もが欠けてはならんのですが)声だと思っていて、そのビニちゃんの声の良さが存分に出ているパートだと思います。ちょっと高めのパートを何度も何度もリテイク重ねて作り上げていった、そんな積み重ねを感じるその歌いこなしが好きです。声の抜け加減とか好きなんです。「ドキドキするほど~♪」の「ほ」のところとか。

 そして安定の上手さ、スンヒさん。スンヒは先ほどの「みんな知ってるよね~♪」のように、語尾にスンヒらしい可愛さが詰まっているのが最高に好きです。サビだと「離さないでね~♪」の「ね~♪」のところとかスンヒすぎると思う。溶ける。

 そしてラスボスはキャンディリダことヒョジョンさん。まずはこちらの呟きを。

  もうここが珠玉のパートといっても過言ではない。聴いてて毎回楽しみすぎる。ヒョジョンさんというのも、もう気持ちが良いほどに上手く伸びやかに歌う人ですが、スンヒのパワーさとは別で私はもう少し現実的というかぱっきりしている声だなと思っています。形があるというか、線がくっきりしている感じ。なのでちょっと力をこめちゃうと本当にくっきりなる。このパートでいうと「ゆずれないわ」の「わ」がちょっと力が入っているのでそれだけで優雅に歌っているけれど「マジ譲れないぜ」感が出て最高なんです。にっこり「んふふふ」と笑っているのに目が笑ってないヒョジョン姉さまが浮かんで良いですね。

 ユアたまについては「知らないあなたを~♪」の持っていき方がすごくユアたまらしくてうううと呻いてしまいました。ユアたまって歌い方?流れがすごくユアたま。アリンちゃんはあれですね、一歩二歩がすごいなと思いました。

 日本語になっても、やっぱり可愛い、それぞれの歌い方がちゃんと楽曲に染みこんでいるのに発音が滑らかってこと、おまごるはいいぞ。

 

一歩二歩について

 きっとおまごるファンの誰しもがドキドキわくわく胸躍らせたでしょう『一歩二歩』についても、やはり触れなければなりません。正直に言えば期待が大きすぎて、あるいは、原曲が名曲すぎて少々肩透かし(という表現はあまり好きではありませんが)でした。別の言葉で表現するなら「驚き」はなかった。完全に私の聴き方なのでスルーしていただきたいのですが、一番初めに聴いたときちょっとだけブツ切り感を感じてしまいました。期待が大きすぎたっぽい。あるいは原曲を聴きこみすぎた。音が途切れるのか意味が途切れるのかわかりませんが。ドゥバドゥバ以前と以後で分断された感じに聴こえるのかなと思いましたが、個人的感想です。にしてもサビはすごく歌いにくそうなのに綺麗に歌っているなぁ…ボーカル陣。

 そしてこの曲で「あ~~~~~」ととろけたのは、ラストサビへのつなぎの部分、アリン嬢の「あとちょっと Oh もうちょっと」というところ。アリンさんがアリンすぎる。アリンさんのボーカルの良さが十二分に出ていてその糖分たっぷりふわふわな「あとちょっと」に溶けました。皆さんぜひ溶けてください。

 

 

 ということで、感想はこの辺で終わりにしたいと思います。たくさんの溶けポイントがあるアルバムとなっています。溶けましょう。私はTwilightからのSixteenが好きです。マジでいい曲なのでいいから世界、聴け。聴いてくれ。

 

※アルバムジャケット 、7人!って感じだし綺麗だなぁと思うのだけれど、それこそコンセプトが不在で本当にもったいないというかウズウズする。おまごるちゃん、宝石とか熱帯魚コンセプトやってくれませんか?でもおまごるちゃんは、物質的なものじゃなくてもうちょっと抽象的な、概念をコンセプトする方がなんだかしっくりくる。

 

OH MY GIRL JAPAN 2nd ALBUM(初回限定盤B)(DVD付)(特典なし)