根津と時々、晴天なり

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【漢字】漢和辞典が好き!/『角川 新字源』

「 漢和辞典を買いました。

 

 何故って言ったら、直接的な理由としては「漢字検定準一級の試験勉強の為」なのですが、そもそもこの勉強続かない気がするのでなぁ…(飽き症)(飽きた時の予防線)。ただ準一級くらいになると辞典がないと熟語の意味が全然調べられないんです。続くか続かないか以前に勉強できないので辞典を買いました。二級までは漢和辞典無しでもいけたのですけれども…。

 ただ漢字検定受ける受けないにしても、最近、読書をしながら調べ物をする習慣をまたつけようと思っていて、特に熟語なんかは国語辞典より漢和辞典で引いたほうがいいのではないか?ってここ数日使っていてふと思いました。だから良い買い物しました。

 

 漢和辞典、楽しいです。

 漢字って字そのものが意味を持つから、ぱらぱらーとめくってそのページを読むだけで読みごたえがあるものです。究極の暇つぶし、部首ごとに作られているので「魚」「虫」「けもの」のページに飛んで、ひたすら魚の漢字を覚えまくるとか。いや~~~。それってどうなの~~~。でも楽しいからやってみて~~~。国語辞典引きながら「なんか(あの頃の)楽しさがない…」と思っていたら引く辞書を間違えていた。楽しいのは国語辞典じゃなくて漢和辞典だった。(国語辞典も楽しくないわけじゃないよ、でも漢和辞典の方がもっと楽しいよ)ちなみに「魚」のへんは「さかなへん」じゃなくて「うおへん」と読むらしい。今日この日まで「さかなへん」って私は呼んでた。

 

『角川 新字源』漢和辞典つらつら

 本屋さんに行って、予備知識なしに『角川 新字源』を購入しましたが決め手はこれでした。

 

カバーが圧倒的に可愛い

 イラストレータ中村佑介さんによるイラストが、可愛い!中村さんと言えば、ずーっとASIAN KUNG-FU GENERATIONのCDジャケットを手掛けている方で馴染み深い方。他には例えば…最近読んだ『夜は短し歩けよ乙女』のデザインをされていたり、私は見てないけれどアニメ『四畳半神話大系』のキャラクター原案をされていたり。えええん可愛い。カバーが圧倒的に可愛いのは「特装版」なのでご注意を。2018年刊行なので1年経ってますけれど、書店の本棚で見つけられたのは運が良かったのか…そういうものなのか?

 

 以下は実際に使っての感想と良さと好きなとこ。

 

栞がついている

 読み物、という認識を持つユーザーに配慮されている作り、なのか…?読み物ですね。

 

文字コードついている

 そこまで難しい漢字を入力することはないのだけれど…例えば、あれかなぁ。私の個人的な話だと、小野不由美先生の『十二国記』シリーズを読んでいた時、感想文まとめよーっと思ってパソコンでカタカタとテキストを打っていたら登場人物の名前に使われている漢字がやや難しい漢字なので変換表示されなくて、泣く泣くIMEパッドで手入力して読み込ませた、みたいな記憶が…。驍宗さんの「驍」の字とかは「9A4D」なのでそれで調べれば一発OK。まあ、私はあまり使わないかもだけれど。ちなみに「驍」の意味読んだら、驍宗さんっぽくって、そういうところが漢和辞典の好きなところです。

 

多分信頼できる、多分

 やはり使うからにはどんな辞書なのか、歴史は?誰向け?出版社どこ?みたいな背景はとても大切です。大切だと言いながら下調べなく購入したので当てにはできませんが、何十年ぶりに改訂されたり、収録数なども充実、高校大学生でもOKってことで、私の需要は満たしてるだろうと思いました。カバーが可愛かったから買ったけど、本来ならそれは最後の一押しで、中身の良さが付いてこないといけませんね。

 

最新の製紙技術(多分)

 賞を受賞したりメディア化多数されているので知っている人も多いであろう、辞書編纂の熱く確かな物語、三浦しをんの『舟を編む』を読んで感じるようになりましたが、ページ数が多くなりがちな辞書において、一枚一枚の紙づくりはとっても大事。今もスッとこの漢和辞書を手に持ったのですが、厚さに対して本当に軽い。辞書ってそういうものだと思いがちだけれど、これって当たり前じゃないよなぁ、A4のプリンター用の紙とかそれなりに重いじゃん?と感激。

 

 

 あと個人的に、ほー、へーと思ったことがあったのでそれを書いて終わり。『新字源』のホームページに編者の言葉としてこんな言葉が。

パーソナルコンピューターやスマートフォンの普及によって、覚えにくく書きにくかった漢字への人びとの意識がかわり、多くの人がごく気軽に、難しい漢字を使って文章を書くようになった。このように漢字使用の頻度が爆発的に増大する際にあらためて要求されるのが、漢字の意味や使い方に対する一層正確な理解である。

https://promo.kadokawa.co.jp/shinjigen/

 

 あー、その発想はなかったのであった。音が、意味がわかっていればあっという間に検索で漢字が使えてしまうのか。例えば「顰蹙」とか。いや、少し違うかな。とにかく手書きで書かれなくなったから漢字はどんどん勉強されなくなる、なんてことはないのかもしれなかった。むしろ、誰でも漢字が使えるようになるからこそ、漢字を勉強する意味があるのであった。

 私はどちらかというと、手書で難しい漢字書けるようになりたいぜ、ドヤってしたい!というスタンスなので(顰蹙も薔薇も団欒も書けるようになりたい)この視点は欠如しててとても興味深かったです。

 

 文字って面白いわぁ…そんなことを考えながら、気が向いたときに漢字の勉強でもしますかね。(遠のく準一級合格)