根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

【食】タピオカ・ワンダーランド

 タピオカミルクティーはエンターテインメント、と思っている私です

 でもエンターテインメントって「客を楽しませることにねらいをおいた大衆的な芸術活動」と国語辞典に書いてあったので、そういう意味ではタピオカミルクティーはエンタメではないな。流石に芸術活動だ!!!とまでは言えません。

 ただ私はタピオカミルクティーを愛したいのでこんな文章を書かせていただきます。

タピオカミルクティーは、非日常の飲み物

 タピオカミルクティーの求心力の源は「滅多なことでは飲めない非日常の飲み物」というところにあるのではないでしょうか。奴らはとても都会的な飲み物です。そもそも販売している場所が限られるから。街に出ないと飲めません。飲みたいと思っても、すぐ飲めるわけじゃありません。特別なものを、特別なときに飲むことの尊さ。特別だからこそ価値が上がる。伝家の宝刀、ここぞというときの切り札、遠出したときに飲んでみようと思ってやっとのことで飲むこの希少性(と言いつつ私は割と飲んでしまう)。

 それに飲み物としては明らかに許せない金額ってのも背徳感があっていいですね(ここら辺は個人の金銭感覚によるでしょう)。価格帯はお店によってまちまちだと思うけれど、500円前後、もしくはそれ以上してしまうとね…ちょっと許せない。でも私はタピオカミルクティーに関しては甘々の甘ちゃんなのでちゃんと飲みます。好きなのだもの。

 

タピオカミルクティーは、満たされる

 正直に言えば、タピオカミルクティーというラベルを貼った飲み物すべてを許せるわけではないです。自分にとって「んーいまいち」と思うものに出会うことも、ままあります。むしろもっと美味しく手軽に飲める素晴らしい飲料はこの世の中にたくさんあるでしょう。でも、私はそれでもタピオカミルクティーなのだ。甘い。認める。奴らについては甘すぎるぞ私。

 タピオカミルクティーは、これもお店によるけれど結構ボリューミーだ。タピオカさんのなせる業なのか、そもそもそんなにミルクティーという飲み物はがぶがぶ飲める種類の飲み物ではないのか、とにかく1カップ飲むだけで結構お腹がタプタプする。

 ああ、そうか。飲み方の問題なのかもしれません。私はあまりあったかい飲み物を飲まないので当然タピオカミルクティーもアイスで飲むことがほとんどだけれど、冷たくは飲みたい、だから氷を入れてもらう、少なめに。しかし、氷という存在はタピオカミルクティーにとっては天敵に近い存在だと私は思う。氷が溶けることで何が起こるか。溶けたときに生じる水と、ミルクティーが混ざらない。双方が分離した状態。強引に混ぜる。それだけ薄まるミルクティー。しゃばしゃばとした味わい。ミルクティーのミルクっぽさはどこに!?ということで、氷があまり溶けないうちに、ずずずーとミルクティーを胃に流し込むと、それだけお腹はいっぱいになりますね。そうか。

 なんにせよ、タピオカミルクティーは飲み物としてはかなり満足感を得られる飲み物だと思います。

 

タピオカミルクティーは、エンタメ

 「娯楽性の高い催し」という意味でのエンタメなら、タピオカミルクティーはまさしくエンタメだとやっぱり思います。

 そのわくわくの根源はやっぱり「タピオカ」という食べ物でしょう。もぎゅもぎゅとしたあの触感。太いストローでずずずっと口に吸い上げいざ噛もうと思うとつるっと逃げてしまういじらしさ(という表現はいささか狂気じみている気もしますが、でもそういうものでしょう)。おいしい。タピオカはほんのり甘い。多分あれは煮る時に甘く煮ているか、煮てぷるんぷるんになった状態でシロップに付け込んでいる甘さだと思うのだけれど(違うかも)あの甘さはミルクティーの甘さがしみ込んで生まれた甘さでは絶対ない。簡単には染まってやらないぞ、みたいなタピオカ側の意志の強さも感じてそういう交わらない両者が同じカップに共存してハーモニーを生みだしているあの感じが、良いなぁと思っています。タピオカを除いたミルクティーはただのミルクティーで、それはそれで私は好きだし、コーヒーではなくもっと「Tea」という飲料が手軽にそれこそコンビニの機械で飲めるような世の中になることを切に願っている私だけれど、それでもタピオカがあったほうが華やかさが生まれるタピオカミルクティー。あの触感が飲むときとビジュアルのアクセントを担っています。

 

 何より、タピオカミルクティーを飲むと元気になるのだ。タピオカミルクティーを飲み終わったからには元気にならなければいけないのだ、とまで思わせるエネルギーが奴らにはあって、きっとそれは「インスタ映え」とか「若い女の子たちに人気」とか「並ぶ」とか、そういうタピオカミルクティーの周縁にあるものによる影響だ。インスタ映えする食べ物摂取するからには、充実しないと駄目だろう私、という自己暗示が今もきちんと効いていて、なので気落ちしたときとか、飲みたくなるタピオカミルクティーです。

 あまり頻繁に飲めるものじゃないし、値段も張るし、面白い飲み物ですよね…どこか大きな街、にぎやかな駅に行くときは毎回タピオカミルクティーのお店を探して立ち寄る私です。皆さまもぜひ素敵なタピオカミルクティーライフを。

 

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