根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

【雑文】花々が踏み荒らされるのが我慢ならないから祈りを

原典をパラパラとめくりながら書いてるわけではなくうろ覚えの記憶。(書きながら、好きなのだからいい加減本を買いなさい、図書館で5回くらい借りるならもう本を買いなさい、って思いました。)

辻村深月さんの『子どもたちは夜と遊ぶ』には、「秋先生」とみんなから呼ばれている大学の先生がいる。その人が言ってた言葉。「僕は花々が踏みにじられるのが我慢ならないんです」秋先生は穏やかで紳士だけれどとても苛烈な人。先生はその哲学?に則ってあることをするのだけど、それは読んでからのお楽しみ。とにかく、私はこの言葉、この内容を今でもうっすら覚えている。

 

私も、私が好きな美しい花々が踏みにじられるのが我慢ならない。そんな暴挙、許したくない。その思いは、同時に内省へと転じる。「私も誰かの花々を踏み荒らしてこなかったか?」答えはYESだろう。私だって。

 

さて。

私が好きなアイドルグループgugudanの末っ子、ヘヨンちゃんがグループから脱退することとなった。

韓国公式のtweetより先に日本公式のtweetの「お知らせ」という堅い言葉を見て、大体事態は察した。仕事の合間に見て、血の気が引いて、どうしようどうしようと5分間くらい思って、私はもう少しだけ働いた。その間に思考はだいぶ整理されて、もしかしたらこれから目に入ってしまうかもしれない誰かの意見や感情に対して私はどう備えるか、論破するための言葉を用意するかで必死だった。

まずは脱退の件から言うと。ヘヨンちゃんがその決断をできたことを心から支持します、という事。それが彼女の決めた事で、それで良いならそれで良い。ヘヨンちゃんにいて欲しいと思う気持ちもあるけれど、私はもうgugudanは8人で、素敵なダンチャク(gugudanのファンの呼称)が1人増えたんだ、という事実を受け入れてしまってる。寂しいけれど。本当に、寂しいけれど。

私が今、一番印象に残ってるヘヨンちゃんの話をしよう。多分、公式の動画であった。gugudanがまだデビューしてない時の映像。なんだっけ?くじの中から紙を引いてグループ名?を決める奴。でもgugudanって名前はほぼ確定だったんだっけ。案の定引いた紙にはgugudanって書いてあったのかな、ダァーーーーーって打ちひしがれる(笑)メンバーがめちゃめちゃ面白い動画。今日後で見なきゃ。で、デビューに向けた感想みたいなのを一人一人カメラを向けて撮ってる映像。デビュー前の、まだ高校1年生?もしくはまだ高校生じゃなかったのかな、のヘヨンちゃんは幼くて素朴でほわほわしてて、あのほわっとした笑顔がとても印象に残っている。その笑顔からこの2年余のヘヨンちゃんの色んな顔を思い出してみると、彼女も遠いところに来たのだなと思う。ますます綺麗になって、ボーイズグループのカバーはめちゃめちゃかっこよくて、キュートな表情もあれば、やっぱりThe Bootsのクールなキメ顔はドキッとするよな、良い顔するよ本当、と泣きそうになる。

 

だから。もし心無い言葉に彼女の心が擦り減ってしまったのだとしたら、私はそれを許すことはできない。私は、私が愛する花々たちが踏みにじられるのが我慢ならないのだ。それが直接の原因かもわからんし、彼女が何を思ってるのか何があったのかは私は知ることは無いのだろう。でも、きっとアイドルをやっていて嫌なこともあったはずだ。そしてこれからもしばらくは彼女にひどい言葉を浴びせる人がいるのなら、それは悲しい。

もし花々を踏み荒らす人がいたとして、私にできることは同じ轍を踏まないよう自分を常に監視し続けることと、踏み荒らすのではなくせめてあなたは綺麗な花なのです、私はそれを見て救われる思いなんです、ということを世界の片隅で言い続けることかな、と思っている。結構難しい。本当は語らない方がいいんじゃないかな、好きなものに対して好意をもって語る行為すら悪いことなんじゃないか、誰かを傷つけることになるのではないか、きっとそうだ、と思うこともある。

 

何にせよ、私はこれからも私の愛するものたちを愛でていきたい。慎重に、確かに。誰かの花々を踏まないように、尊重しながら。難しい。

 

ヘヨンちゃんは本当にお疲れ様でした。ゆっくり休んで自分を大切にね。みんな幸せになりましょう。

 

最後に、gugudanのカムバックについて。

誰も褒めてなさそうなので私が褒めちぎるけれど、まずgugudan日本公式さんと本国の公式さんの情報公開の仕方が素敵だなと思いました。ほぼ同時刻に2つの公式がヘヨンちゃん脱退について知らせてきたこと。それはすなわち韓国と日本の運営サイドできちんと意思疎通が図れていること、今後の対応まである程度は考えられていることを意味します。それが当たり前でないことは知っているので、gugudan日本公式さんは素晴らしい運営をこれからもよろしくお願いします。公式さんに届くといいのだけど。

次にカムバックについて。

まずはカムバックが予告された後に、ソロコンサート開催決定、ヘヨンちゃんの脱退と続きました。これは難しいところで、展開を作るためにどう情報を出すかって話になります。悪くはないと思います。次のカムバックはNew Actionなのかよ、とはツッコミを入れたけれど、それが彼女たちの本意なら嬉しいなと願っています。賞レースや年末イベント事情は知らないけれど、ここで8人体制の曲を出したいってがあるならわかる。めちゃめちゃわかる。The Bootsのあの最初のパートは、ひらりと前に飛び出てくるあのパートは、ヘヨンちゃんのものだからだ。

New Action。どうなるだろう。カムバックするたびに新しい姿を見せてくれるgugudan。私はそんなgugudanが大好きだ。こちらの願いを軽やかに飛び越えて、決して私の手のひらでは捕まらない9人の、そしてこれからは8人のグループになる。道のりは険しいかもしれない。私も怖い。だけど、今後も彼女たちの素敵なところを楽しみ、生き甲斐にし、たどたどしく言葉にできたらいい。あ、生き甲斐にしたらしんどいから、私も自分は自分で頑張るね。

私は、これからも自分が愛する花々を愛でていきたい。

あと最後に。九九段じゃなくて八八段じゃん。そうだなと思うのだけど、デビュー当時に名前に込められた願い自体は嘘ではないですし(叶えられなかったのではなく、これからも叶えるもの)それでいいんじゃないかな。

 

こんなことを、Diaryを聴きながら書いてみました。泣きたい。ヘヨンちゃん、お疲れ様。彼女が彼女の花道を歩けること、その花道が誰かに汚されることがないことを願って。