正直な告白をすると、今までVIXXが日本でリリースしたオリジナル楽曲は「Can't Say」しか聴いていないという人間です。聴くタイミングを逸したということもあるし、Depend on meはイントロで何故かぞわぞわしてしまってそれ以降聴き進むことができないという体たらく。
でも、今回のアルバム『Reincarnation』はとっても聴いているし、なんならCDアルバムを買ってしまいました。つまりそれぐらい私にとって印象深く、動かざるをえない好きなアルバムってことです。
ただそれだけが言いたくて。もしかしたらこれを機に他の日本語曲も聴けるようになるかもしれない。気が向いたら。
今日は、『Reincarnation』の感想です。
私と『Reincarnation』
9月25日(火)の時点(発売前日)↓
まずはポストカードの出来が良いことに気がつく。美男子と、花。
ん。アルバム買うつもりは無かったのだけど ポストカードが素敵なのかVIXX。それなら買うか…どうするか。
— 治野 (@harunote2016110) 2018年9月25日
フラゲした人たちのtweetを読んでなんだかただ事じゃないことに気がつき始める。
ふとお見かけした感想を読んでVIXXのアルバムを買いたくなってしまった…。良さがただ綴られた文章を読んで自然と買いたくなる。こういう世界が私は好きだ。
— 治野 (@harunote2016110) 2018年9月25日
翌日の9月26日(水)の時点
朝の通勤電車でApple Musicで聴く。
SHINeeのアルバムも改めてきちんと聴いていたので、一気にアドレナリンが脳内に放出されたのか、頭がおかしくなる。ある種の錯乱状態。無痛。スーパーマリオの無敵スター獲ったときと同じ状態。
全能感なんてやばい感覚は持つものじゃないけれど 今確かになんでもできる気がしてきた。落ち着け私(SHINeeとVIXXを一気に服用したことによる効果)https://t.co/uO6sMslaoa
— 治野 (@harunote2016110) 2018年9月25日
この時点で、「あー今日は仕事行かないでこのアルバムずっと聴いていたいなぁ…」と思っている。
16分後にCDを買いに行く算段をしている。非常にスピード感ある反応です。
今日CD買いに行けるか私。
— 治野 (@harunote2016110) 2018年9月25日
結局、その週末にCDショップに買いにいきました。後悔は全くしていない。ポストカード(というかトレカ)はケンちゃんでした。これも墓までもっていきます。手帳を開くとクリアケースに入れたケンちゃんを見ることができて、私はとても幸せです。
CDを買うことって楽しいなぁ、と思いました。買いたいものをきちんと買う。買うこともイベントで、そのイベントをこれからも大事にしていきたいな、と思いました。好きなものが増えるって嬉しい。好きな人が好きな曲をリリースしてくれるって嬉しい。
アルバム『Reincarnation』感想
ではアルバム『Reincarnation』の感想に移ります。
今回、本当素晴らしかったのは2018年上半期に韓国でリリースした『EAU DE VIXX』の延長線に位置することができる、色々な方がおっしゃっているけれど「実質リパッケージ」アルバム、ということです。というかリパッケージアルバムの本来のあり方なんじゃないのこれ。
思えばVIXXだと2013年の『Hyde』からのリパッケージ『Jekyll』という素晴らしいお仕事があるじゃないですか。これについては、さっすがだなぁ~という誇らしい気持ちなのです私。きっと他グループもリパッケージには意味を持たせて(あるいは戦略)活動していると思うのですが、VIXXの場合は「意味」の演出が只事じゃないというか。きちんと作品として大切にリパッケージを作っている気がします。(他のグループも勉強しますね。)
そういうVIXXのあり方を踏まえて意味を持たせることが非常に上手なVIXX
のこのアルバムは一体何なのだろう。私は、今回の『Reincarnation』はアルバムやタイトル作の題の通り「転生・輪廻」であって、それは多分『EAU DE VIXX』の「再解釈」という意味でも、『EAU DE VIXX』で広げられた世界の「生まれ変わり」でもさらには、『Reincarnation』というアルバム内で繰り広げられる「輪廻」をも意味しているのかなと思っています。
最高かよ。
再解釈であり生まれ変わりであり輪廻
今回『Reincarnation』には『EAU DE VIXX』に収録されている曲がいくつか収録されています。韓国語のままで。まずこれがすごいですよね。もう。対訳が付いていることで、作品が生まれた状態に限りなく近い世界観で我々は曲を楽しめるってことです。日本語にあえて変換しなかったのは、世界観を崩したくなかったから、なのでしょうか。素晴らしいお仕事です。故に日本語と韓国語の曲が入り乱れる内容なのですが、全く問題がありません。それは私がVIXXの曲が大好きだから、というのも当然あるかと思います。でもきちんとお互いの曲の連なりを意識して組まれた編成というのもあると思います。
私は『EAU DE VIXX』に収録されている「Good Day」という曲が大好きなんですけれど、ダメだ、入る余地がなかったよシクシク…と悔しいけれど納得しています。
収録された曲は「Scentist」「Circle」「My Valentine」「Navy & Shining Gold」「桃源境」の4つ。後半2つは私は「余生」と考えているので、重要なのはScentistとCircleとMy Valentineか。
『Reincarnation』を聴きながら改めて気がついたのですが、『EAU DE VIXX』というアルバムは、上品で大人な香り空間が作られているけれど他にも「迷宮」っぽさがあって、「香りの霧の中に迷い込んでしまいました」みたいだなって思っていて、それは『Chained Up』でもそうなのだけれど話が逸れるから触れないでおくとして、とにかく迷ってます!!!(←え?)迷っているんですVIXXは。
だから聴けば聴くほど混沌としてきて、あー明日は『EAU DE VIXX』をもう一度聴かないとと思いながらこれを書いているけれど、一方で『Reincarnation』は時間軸がすごく曖昧で混沌としているなぁ…と思いました。「Sugar」で幸せな香りの思い出に包み込まれたと思ったら、「Last Note」の蝋燭の香りは過去の記憶を思い浮かべている?「Circle」であの人の甘美な記憶に酔い狂ってきたと思ったら、「But Not For Me」はきっと今の痛みを描いている。思い出していない。今が痛い。そして「The Rain」はただただ祈っていて優しい曲で、願いの曲で。
ほへ…。(感嘆のため息)
『EAU DE VIXX』は、そりゃあ韓国語を十分にわかっていないからというのもあるけれど、ここまで時間の奥行きを感じなかった。でも新たに収録された日本語曲がとても良い働きをしていて、一気に時間が膨らんだ。厚みが増した。同じ曲でもアルバム上での位置づけが変わるので、やっぱり素敵な素敵なリパッケージアルバムですね。
EAU DE VIXXで広がっていた世界とは異なる人生が『Reincarnation』では広がっています。幸せになったり何かを思い出したり喪ったり…儚いなぁ。人の人生とはとても多層的というか多面的というか、ある人の人生をそのまま見ているかのような、人間を描くアルバムだなと思いました。素敵。転生するたびに、同じ愛する人と違う人生を歩む。離れたりそのまま一緒にいたり。そういう意味もあるのでしょうか。
ふう。ボリュームたっぷり。
これからも楽しむぞ。
簡単に4つの曲の感想を書いて、まとめを書いて終わりにします。
Sugarはケンちゃんにぴったりな曲だなって思いながら聴いています。めちゃめちゃ好きな曲です。日曜の朝にコーヒーを飲んで物思いにふけりながら聴きたい。というか幸せになりたい!!!誰か!!!って違う意味で切なくなった。私が私を幸せにするしかないけれど、その隣に誰かがいてくれるとこんなに幸せなことはないですよね。ううう。
Last Note~消えた後の蝋燭の香り
これ歌詞を読んでいたら冒頭のパート
『もう一度君を抱き締めたい』と
言えなくて、。
(VIXX「Last Note~消えた後の蝋燭の香り」)
ってなっていて。読点と句点!!!!!!!!!!!って今気がついてワアワアなっている。なんだこれ。誤植じゃないっぽいな。日本語おもしれーーーーーー。
言えなくて、
と
言えなくて。
は全然意味が違いますよね。言えなくて、だと「じゃあそのあと君はどうしたの?」というニュアンスが込められるし、言えなくて。だと、「あ、言わなかったんだな」って思える。
あとは「恍惚と醒めない愉楽」とか「心には毒だね」とか、VIXXの声で聴きたかったフレーズTOP100に入りそうなワードが散りばめられている歌詞に思わず「んんんんんっ」ってなってしまう。ん。
Last Note Last Note Last Note Last Note Last Note…って繰り返し呟きたいほど すごい曲だよ。すごいよ。
— 治野 (@harunote2016110) 2018年9月26日
But Not For Meは、ちょっとくるものがありますよね…。すっごく生々しい一方で、えねねんの「君が汚れていく」「罪深い事」というワードを打ってしまうことで、狂気さと清らかさ、純潔さ、繊細さ、脆さが一気に押し寄せてきて、私がどうにかなりそう。すごい。えねねんとレオさんのこのパート、めちゃめちゃ怖いぜ?私はケンちゃんの「息を止めるくらいにキスで覆ってみたって」で毎回死んでいる。皆さんはどうですか?そしてこの曲ではヒョギとほんびん君が歌う雰囲気は割と理性的で、淡々と歌っていて逆に嵐の前の静けさみたいで怖い。怖いけれど、でも、だいすき。いっそラビさんみたいに歌ってくれれば、あ…ってなるのだけれど、本当に怒っている人は静かなんだよ。静かな人は怖いよ。
The Rainはヒョギ君の曲。末っ子が作った曲をお兄様方が歌っていることにも涙だけれど、それは曲本来の魅力とはまた別物で。The Rainと言いつつ、私はこの曲のこのメロディを聴くと、キラキラと夜空に浮かぶ星々を思い浮かべてしまうんだなぁ不思議だね。優しい曲だよなぁ。
終わりに
VIXXというグループはどこまでも私を飽きさせない。素敵なグループです。
私はVIXXも好きだし、VIXXの音楽が大体好きなんだよ。だからすごく寂しいし、寂しいし寂しいです。でも、まだまだ私はVIXXの音楽を楽しめるから、いつか新しい曲を出してくれたらその時はとっても楽しむね。(それにソロでも曲を出してくれるグループだから。レオさんの12日の曲も楽しみです。)
とりあえず『Reincarnation』はたっぷり楽しまないと。
(あ、「Reincarnation」について触れてなかったけれど好きな曲ですもちろん。)
アルバム聴きながら 私はVIXXのまだ知らない曲を聴きたいんだなって痛烈に感じてしまった。私はVIXXの曲が聴きたいんだ。VIXXの曲が大好きなんだ。
— 治野 (@harunote2016110) 2018年9月25日
で、思い出したんだった。この台詞。それを記事のタイトルにしますね。ちょっと重いけど。
あ~~~~~~~あ!
人生が5回ぐらいあったらなあ!
そしたら あたし5回とも違う街に生まれて
5回とも違うものおなかいっぱい食べて
5回とも違う仕事して・・・
それで5回とも・・・
同じ人を好きになる
(BLEACH 28巻より)
輪廻だから。私は生まれ変わってもVIXXのこと好きかなぁ…好きじゃないかも(←おい!!!)でも現世の私はVIXXが好きだよ。それは確かなことだよ。