「フラペチーノ」という飲み物が、この世の中にはある。
人気コーヒーチェーン「スターバックスコーヒー」の人気商品だと思う。
はっきり最初に言っておくと、
私は「週に1回くらいフラペチーノのでっかいのを頼んで、上にのっているフワフワで真っ白な生クリームをスプーンですくいながら口の中で溶かして、太いストローでズズズッと中身を吸って甘さを楽しみながら、贅沢な午後のひととき」を過ごしたい。本当に、これ。
でも、できない。今日はそういう文章。
まず「スターバックス」そのものが私には贅沢の象徴である。
ここ数年はバイトなり正社員なりで自分でお金を稼ぐことができるようになって、毎日スタバに行くことは流石に無理だけれど、週1で贅沢に、スタバの飲み物を何か一杯頼むことぐらいはできるようになった。
今でも、スタバは私にとって贅沢品である。ドリップコーヒーは頼めるけれど、フラペチーノはコーヒーの1.5倍くらいの値段がしそうだから、なかなか手が出ない。
値段的な意味でフラペチーノはまだ遠いけれど、他にも理由がある。
私はレジを前にするとアワアワしてしまう。早く注文しなければ、と焦りに焦り、いつも頼んでいるものしか頼めない。
メニューを端から端までゆっくりと読み、フラペチーノはどういうものがあるのか、期間限定のフラペチーノはどういうものが入っているのかどういう味なのか、検分することができない。よって、いつもゆず&シトラスティーになってしまう。(これも、「えいや!!!」とたまたま頼んだものが美味しかったから、その後もずるずると「避難用」に頼んでいるだけなのだ)
フラペチーノは、遠い。
以前、何かのタイミングでフラペチーノにたどり着けたことがあって、その時の思い出に囚われているというのも理由だ。
フラペチーノの定義はわからないが、私が当時飲んだものはなんだか「シャリシャリ」していた。氷の粒らしい。そして、大体フラペチーノはクリームが入っていると思う。クリームの甘ったるさと、氷のシャリシャリ...?合うのか、これは。
ズバリ言うと、どうにかたどり着けたフラペチーノは、私にとっては微妙な味だったのだ。
「微妙な味」ならば
「週に1回くらいフラペチーノのでっかいのを頼んで、上にのっているフワフワで真っ白な生クリームをスプーンですくいながら口の中で溶かして、太いストローでズズズッと中身を吸って甘さを楽しみながら、贅沢な午後のひととき」を過ごしたい。
と思うことが間違いだ。
微妙ならそんな願望を抱くはずがないのに、私はフラペチーノに夢を見る。懲りずに、今日も。
それはフラペチーノなる飲み物が、私の中で、実際の「フラペチーノ」そのものを超えある種の象徴になっているからだろう。先にも言った通り、「贅沢な時間」の象徴なのだ。
スタバは手軽だ。大きな街には1つはある。
日本で1店舗しかないお店の商品ではない。そういう意味では手軽だ。ドトールやマクドナルドの方がもっと手軽だけれど。
手が届かないわけではないが、手軽に毎日飲めるわけでもなく、飲むときに微妙な背徳感(主にカロリー)をもたらす化物のような飲み物が「フラペチーノ」以外にあるのであれば、きっと私はこれから週1のペースでそれを飲むのだろう。
今のところ「フラペチーノ」の代わりが見つからないので、今日も私はフラペチーノに夢を抱くし、なんなら昨日スタバに行ったけれどやっぱりゆず&シトラスティーを頼んでしまった。
(ほうじ茶、期待してます!!!覚えたからレジに並んでもすぐ言えるし!!!飲みたい!!!)
5/30(水)から『加賀 棒ほうじ茶 フラペチーノ®』が新登場!My Starbucks会員の皆さまには、ひと足早く詳細な情報をお届けします。https://t.co/yHYWidSGiq pic.twitter.com/wWHiVEAqZB
— スターバックス コーヒー (@Starbucks_J) 2018年5月23日