根津と時々、晴天なり

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【VIXX】3st Full Album『EAU DE VIXX』全曲感想

VIXXのScentist活楽しんでますかーーーーーーー!!!

私は楽しんでます――――!!!オタク超楽しいいいいいいいい。サイン会とか行かなくても楽しいいいいいいいい。なんで活動短いんだ――――もっとお金稼いで事務所ーーーーーーー!!!

 

ということで、VIXXの正規3集『EAU DE VIXX』のほぼ全曲感想いってみます。

表記はすみませんApple Music上の英語表記で行かせてください。えねねんの曲(トラック9)とかはタイトルがハングル表記の曲なので風情を損ねてしまい申し訳ないです。

 

1. Scentist 

 今回の活動曲。低音が効いた曲です。良いイヤホンで聴きたいです。良い音楽環境で聴きたいです。ずーっと聴きたいです。「この曲以外タイトルはありえない」と思わせつつ、アルバムで浮くことなく存在感も放っているすごい曲。

決して目立つ曲ではない。ありきたりでもないと思う。他のどのグループもやらないしできないし、カバーもしないと思う。型にはまってない軽やかさも少しある。軽い曲ではないし、むしろ難しい曲だと思います。目立たない。でも。香りって本来そういうものかもしれないと思った時、私はまたこの曲を楽しめる。例えば香水はワンプッシュが基本。微かに香る程度に留めないと、香りは不快へと転じる、と聞きます。香水の匂いが強い人は敬遠されがちですよね。そういうことから考えても、このぐらいで留めたVIXX及び制作陣はきちんとコンセプトについて考えているのだろうなぁ...と思いました。

サビがメインボーカルのものだけではないのも良かったです。かといって易しい曲などではなくむしろ難しそう…と感じています。特に低音の出し方。どちらかというと高音の方がVIXXらしいし、そういうところで魅せることが多かったのをあえて低音。VIXXも苦しそう、音楽番組の生歌なんかは、レオケンえねねんらへんは結構苦しそうです。で、そんななか最高なのがホンビンくんで。まさに水を得た魚状態。イホンビン強すぎる。低めな声で高音が出せないことから、なかなかVIXXの曲に100%コミットできていない感があったほんびんくんが、今回のアルバムでは無双状態。もう100%コミットできないことそのものを味わいにしているところが私にはありますが、ほんびんくんファンは必聴のアルバムと言えます。あとヒョギも生歌きちんと声を出していて、めきめきと実力を付けている感じがします。メインボーカルについては、散りばめられたハモリに注目したいところ。聴けば聴くほど発見がある曲と言えるでしょう。

Scentistのまったり纏わりつくような感じが私は大好きです。全体的にとてもぬるぬるした歌い方をしていて、ただ歌うだけでなくねっとり具合が出せているのが良いなぁと思いました。

2. Odd Sense

調香師ソング。ちゃんとコンセプト忘れてない曲です。紫色を思い浮かべます。

ここでもほんびんくんが大活躍しています。2番出だし、ケンちゃんの「はーーーる、はーーる(一日一日)」の低音に心ときめいたのは私だけじゃないはず。ケンちゃんの低音はみんな大好きだって知ってます私(想像)。えねねん、あなたどこ歌っている?とポンコツ耳の私は思ったのですが、そう思わせるぐらいこれまでのVIXXって、メインボーカル(レオ、ケン)、ラップ(ラビ)、ダンサーかつアクセント(えねねん)、その他曲の面白み要素かつ双子要素(マンネズ)という形だったと思うのですが(ごめんね私の一方的な見方なのですが)『EAU DE VIXX』はほんびんくんとヒョギがお歴々を喰っちゃうぞという雰囲気があって大変良いです。ラストのサビでキーが上がるのも好きです。

3. Silence

ということです。あんなに急かしておいてテンポ落とすのずるいです。あとラビのラップがラビで良いです。本作はラビがラビでいいですよね。個人活のラビの雰囲気もちらりちらり覗いていて、「桃源境」では全く違う音楽性だなーすげーわラビさんって思ってたのに、VIXXとラビがまた近くなっている感じ。この距離の変化の違いも面白いですよね。えねねんのパートで毎回意識が昇天しそう。

4. My Valentine

退勤直後で疲れた体に染み入る曲。ホテルの高層階にある、窓から夜景が見えるホテルのバーのカウンターにあるカクテルを思い浮かべます(そんなところ行ったことがないですが)。

ホンビンくんがドエロい。甘い。繊細で壊れそうな甘さ。VIXXらしい一曲。

youtu.be

レオさんの声質を元に作られたんじゃないかという曲であります。この曲を技術的な面でも(こんな高い音出ないだろという意味での技術)コンセプト的な面でも、消化できるアイドルグループ、VIXX以外いないと思う。ブラボー。私は、2番が終わってラストのサビにつなぐ部分、ケンちゃん独占パートとえねねんの長い脚ひけらかすパートが好きです。

5. Circle

VIXXっぽい曲だなと思いました。決して賑やかな曲ではないと思うのに物足りなさを感じない。VIXXのバラバラな声質を楽しめる曲です。アルバム自体嫌いな曲はない中で、強いて一番記憶に残らない曲かもしれないと思っていた曲なのですが、さらっとこなしているけれどサビのケンちゃんの裏声気持ちが良いなと思ってから、じっくり聴くようになりました。さらっとしているけれどちょっと意味が分からない。見えない技巧が織り交ざっているのかもしれない。神秘的ですよね。なんか。

6. Good Day 

青い空と海岸線とドライブを思い浮かべます。

この曲を朝一番で流せば、とりあえずその日はGood Dayになると思える曲。爽やかさ100%無敵度100%多幸感100%。これだとホンビン君出番ないかなーパート少ないかなーと思って聴いていたら、案の定パートは少ないけれどいいパートもらっていて良かった。ありがとうヒョッ君って思った。ギターのちゃかちゃかが陽気さを演出していて良いです。

これ、ぜひヒョギ君一人でセルフカバーしてほしいです。あんまり曲と作り手を絡めないのだけど(要は曲の雰囲気と本人の気質が違ってても何ら問題ないし作品と作り手の関係って意識されない方がいいと思っている)これはヒョギの曲だと思える。それが尊いのである。高級フランス料理も絶対美味しいだろうけれど、手作りのお弁当も美味しいよね、という曲です。音楽だなって感じ。好き。

7. Escape

トラック6からの温度差がまずヤバイ。めちゃめちゃ好きです。ちゃんとした作り、よくある展開、曲のもっていき方、と思うけれど聞いたことがないVIXX印の曲だと思いました。細かく丁寧にじっくりと曲を聴くと超楽しいです。ラビのRunawayで耳が幸せ。くすぐったくなる。

8. Trigger

ということで、ここから個人的敵なしゾーンに入ります(←なんだそれ)。

銃声挟み込むのずるい。おしゃれ。さらりと爽やか。身体をスーッと流れる、流して聴ける曲。銃でバキューンとする曲は、例えば1集収録の「Beautiful Killer」がありますが、双方を対比させると面白いかもしれないですね。もう1集と3集の音楽の違いが鮮やかだし。くうううううう。たまりません。ぴかぴか光ってる風音楽が好きです。画力0なのですが、画力があればこの曲のメロディを絵にしたい。ぴかぴかしてますよねこの曲。

9. Resemble

えねねんの曲。さあVIXXの素晴らしい歌声に酔いしれましょう。耳が幸せな3分半です。

これも英単語が一切ない曲ですね。実に「らしい」。えねねんのセルフプロデュースが上手いのはかねてから言われていること、思っていることですが、彼は本当に自分に合う持ち物をよくわかっている気がします。本当に客観的な視点を持っているのだろう。えねねんの声によく合っている曲だなと思いました。本人が好きなものに彼自身が寄っているのだろうか。そのあたりはよくわかりません。

総じてこういう曲が好きなので、この曲も好きなのは言うまでもないですが、強いて好きな部分を挙げるとすれば、終わりそうで終わらせない展開が好きです。絶対これで曲終わるだろう、というポイントでさらりと続きがあるのが好きです。

10. Navy & Shinine Gold

いささか軽い表現になるのですがそれでも敢えて言う。事実だし。はい、きました神曲

メドレーが公開されてからこの曲はまず好きになると確信していた曲ですが、改めて言います。好き。サビがぐっとくるんですよね。心のどこかにある切ないボタンが押されるといいますか、訴えかけてくるメロディ。手放しに能天気に幸せを歌い上げる曲じゃない。これまでの決して楽ではない道のりを歩いてきた確かさがある。「僕も君もここまでよくやってきたよね」みたいな、ある種の「お疲れ様」的なねぎらいがあって、間違いなくその通りだと思うけれど、同時に切ない。

和訳されたものを読ませていただいて、これでもかとちりばめられたファンへの思いに震えたのは言わずもがな、私が本当に注目したのは別のところでした。

サビのある部分でVIXXはこう歌います。

You're my star, I'm your light

私、You're my starlightだと勘違いしていました。それでも意味は通りますからね。ここはVIXXのファンの名称がstarlightであることと掛けている歌詞だと思うのですが、私が震えたのはそこじゃない。彼らは自分たちが誰かにとっての「I’m your light」と自覚している事実に震えたのです。すごい。この一文を叩き出せるの、マジですごいなと思いました。そして「その通りなんだよおおおおおおお」と素直に心から思えたことに、震えました。私、そんなに思わないんですよ。基本的に誰かに期待したくない人間だから。でも、本当にVIXXは誰かの光なのです。いや言いましょう、少なくとも私にとっては光なのです。

音楽の部分について感想を言いましょう。VIXXの良いところは、曲の雰囲気に応じてメインボーカルを使い分けることができることです。使い分けることによって曲の色を変えられるところですが、このボーカルの贅沢っぷりが光る曲です。ラストサビに向けてまずはレオのハイトーンで間をたっぷりとり、「さあくるぞくるぞくるぞ...」とさながらジェットコースターの上りみたいな期待感を煽っておいて、満を持してケンちゃんの美声が響くこと響くこと。これ、生で聴いたら多分泣くだろうな、私。

多分昔でもこの曲自体は作れたと思いますが、ここまでたっぷり歌うことはできなかったでしょう。えねねんもほんびんもヒョギも歌えるようになって、レオとケンはさらに上手くなったからこそ成り立つたっぷり具合。

あとラップ部分の言葉の重ね方や言葉選びがラビのお人柄が出てて大変良いです。泣く。

 

まとめ

総じて、好きなアルバムだなと思いました。こう考えると1集、2集できちんと色分けがされているの良いです。1集はひたすらエネルギーの塊でしたよね。2集は音楽がお洒落になりましたよね。まだ大人の色気は弱いですよね。どちらかというとコンセプト+お洒落を意識してたと思います。今回の3集で主にFantasy期からじわじわと感じていた大人VIXXを解禁して仕上げた、という感じ。正規アルバムがこれまでのミニアルバムでの活動の総まとめ的な雰囲気ありますね。総まとめだから、新しさ無いの?ではなく、今まで我々がうっすら感じていたけれど形になってなかった何かを音楽にしました、という感じです。曲は新しい。あ、あと毎度おなじみintroさんが不在だったの結構悲しい。制作の問題なのかな。introさん抜きだったの何故なのか知りたい。

 

そういえば、このブログのスタートはVIXXの正規2集でした。あの頃は「次」があると無条件に思えたから「逆にこれからも楽しみ」とか言わなかった。というか「これから」以前にVIXXにハマってしばらく経ってもまだまだ知らないこともたくさんあったから、それを追いかけるので必死だったのかもしれない。

でも、今は。

次があるのだろうか。次はないのだろうか。

次があるにせよ、ないにせよ。あるのは目の前の音でありメンバーでありこれまでやってきたことだ。それを愛でること無しに「次」なんて言えないなと思って、私は今彼らの曲を聴く。「今」ができるだけ長く続けばいいなと思う。

少なくとも私はまだ彼らに飽きる気配がなく、当分はScentistを聴いたりあわよくばちゃんと歌詞を理解したりできるようになりたい。あとは彼らの衣装とか。

 

兵役が近い。その前になるかもしれないが、契約問題もある。どうなるかはわからないが兵役があるなりに事務所も何かしてくれると嬉しい。契約もメンバーが幸せになる形であれば嬉しい。個人的な願望はメンバーの個人活が増えることと、さっさとメンバーのソロアルバム出してくれ。特にケンちゃんとレオは早急に出してくれ。

 

VIXXというグループを知ることができて本当に良かった。彼らと同じくらい好きになれるグループが出てくるといいのだけど。今活動しているグループを同じくらい好きになれれば私は無敵なのだけど。なかなか難しい。好きにも色々あって、同じである必要はないと思うし。もっと色々なグループを好きになりたいな、と思う今日この頃。

 

きっとすぐ忘れてしまうけれど、今確かにそう思っている。

これまでの文章も、これからの文章も、その記録として。

 

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