根津と時々、晴天なり

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【ドラマ】金曜ドラマ『アンナチュラル』第6話感想

観ました。

 

今回、「ああああ好きだなぁあああああ」となったのは、

ミコトと東海林が「友だちじゃありません!!!」と笑いながら「飲みにいこーーー!!!」とキャハキャハしている彼女たちの後姿を見送る六郎くんがつぶやいた「わっかんねえなぁ」の深みと

同じく、ミコトと東海林が些細な言葉のやり取りで険悪な雰囲気になり「そうね私たち友だちじゃないもんね」という言葉まで叩き出してしまう一連の流れ、

の2つでした。

 

「友達じゃない」というタイトルには、ミコトと東海林、大学時代の同級生4人グループ、六郎と宍戸と3つの意味が込められていると思われ、お互いの対比をするのが考えさせられつつ楽しい素敵なタイトルだと思います。

 

ミコトと東海林がどんどん険悪になる数分間、雪玉が坂をゴロゴロ転がるようなスピード感と、本当に些細な不満・不足の玉が転がるについてどんどん雪を纏い大きくなっていく情景と重なり「はぁ。。。」とうっとりしてしまいました。このスピードと綱渡り感は現実みがある。

険悪の原因は、恋愛への価値観であり友情であり将来の焦りであり、つまりはちょっとしたすれ違い。ドラマを観ていた時、「いきなり険悪になりすぎじゃないか。ちょっと無理がないかここでいきなり気まずくなるの」と思ったのですが、今回、東海林が事件に巻き込まれることになった異性間交流会及び月会費5万円の高級ジム、という6話序盤に配置されたネタが効いていることに気がつきました。5万円が、でかい。

本編では度々「合コン」を「異性間交流会」と呼称を改められ、ふざけた会話で気楽な雰囲気で話題にあがっていました。その度に「異性間交流会ってwww確かに合コンを丁寧に言い換えるとそうよね。。。」とほのぼのツッコミながら見ていたわけです。でも、この「笑う」の裏にはそれだけ「真面目」が潜んでいたんだなということに、今回気がつかされました。

「異性間交流会~~~~!!!」と笑顔の裏側では、30代半ばに差し掛かる女性としてどう生きるか、という実に大まじめで切実な議題が乗っかっていたわけです。こ、怖い。それが東海林の「5万円」なのだなと。ううう。

「5万円」であわよくば、高給取りで体も鍛錬しているイケメンというわかりやすい「外側」を備えた男性を射止めようとしていた東海林が、第6話の最後に、今までの無礼な振舞への謝罪も多分込められた、刑事さんの配慮にドキッとするところまでが良かったです。いや、わかりやすい「外側」も大切で、東海林がそこにこだわるのは悪いことではない。人間、中身だけじゃないですもの。

 

そしてミコトが心を閉ざしている様は東海林も察していたことがわかった回でもありました。そうか。ミコトさんと中堂さんって、似ているんだね。そして、多分六郎くんも。

 

『アンナチュラル』は『SPEC』や『TRICK』に似ているかなと思っていましたが、実は『ストロベリーナイト』っぽさもあることに思い当たりました。『SPEC』や『TRICK』に似ているのは『99.9』の方でした。

SPECは当麻が女性である以前に「刑事」であり「人間」である物語でしたが、『ストロベリーナイト』は姫川が「女性」であり「刑事」である物語でした。

 

色々と考えさせるドラマは大好きです。

これから物語がどう収束していくか、楽しみです。