根津と時々、晴天なり

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【VIXX】誰かの世界が終わるとき/VIXX「1,2,3,4,5(近づいてくる)」感想

VIXXの4th mini album『桃源境』に収録されています。

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この曲めっさ好きなのです。

とてつもなく好きで、今もよく聴きます。

 

こうして時々とてつもなく好きな曲で私の中で生まれますが、多分この曲もそのプレイリストに収録されるのでしょう。あまりに好きで、150字とかそこらでは到底収まることはなく、こうして今文章を書いています。インターネットの片隅でふわふわと流れるこの文章に、同じくこの曲が好きな人がたどり着き、読んでくれると嬉しいなと思いながら書いています。まあ、大体このブログはそういう気持ちで書いているのですが。

 

とても、静かな曲です。淡々とメロディは流れ、怒りもなく悲しみも激情はそこにはない。きっとたくさん憤り悲しみ、悲嘆に暮れたあとの物語なのでしょう。凪いだ海のように穏やかな曲。とても美しく、悲しい曲。こういう世界に生きたい。思わずそう思ってしまうような、静けさが好きな曲です。

この曲はラビが作詞をし、作曲にも携わっている曲という点も無視ができません。ラビ、こんな歌詞書くんだ…。こういう曲作るんだ…。VIXXだからではなく、ラビの作る曲が私は好きです。VIXXのことが好きだからラビの事も知ることができて、もしかしたら見当違いをしているかもしれないけれど、ラビがどんな人なのかもちょっとはわかるような気がして。世界に優しく人に優しく自分に真面目なラビさんの曲が私は大好きなのです。「NIRVANA」も大好き。

 

VIXXの曲ってラビのラップのパートがものすごく大事だなと思っています。

特に活動曲は耳にさわりが良い印象的なフレーズを入れてくる分どうしても歌詞の内容が薄くなりがちというか、こんなの威力的には大したことないねん、と思うことがあるのですが(←あ、これは私の個人的感想です)VIXXはキャッチ―なフレーズを入れつつもラビのパートでぐっと濃く煮詰めてくる。ラビのパートの比喩とか表現が私ものすごく好きなんですね。和訳されたものを読んでいるので、もしかしたら本意とは違うかもしれませんが(これは私がたとえ訳したとしても母語ではないのでつきまとう感覚かなーと思います)。

この「1,2,3,4,5」という曲もまさにそうで。愛した人との別れを穏やかに歌い上げている一方で、ちょっと綺麗すぎやしないかと。もっとどろどろしたものがあるでしょう。こんな綺麗でいいはずがない。散々もがき苦しんだあとの凪を歌っているのはわかるけれど、それにしても穏やかすぎて逆に怖い。そういう流れからラビのラップでほんの少し、荒々しさ、人間らしさ、正直な気持ち、恋人への恨み、そして自分の中の感情を葬り去ることを宣言する。諦念。あああああ、たまりません!!!

 

自分がこういう思いをするのは御免ですけれど、やっぱり気になってしまう。

こういう経験してみたい、なんて思ってしまう自分もいる。

誰かの世界の終わりの曲。この曲の誰かが再び生きるまでの道は見えてこない。荒廃した世界。綺麗。そして孤独、ですね。非常に情感に訴えかける、素晴らしい曲です。

 

VIXXというグループが詰まっている一曲です。こういう曲歌わせたら敵わない。これがVIXXの曲だと、絶対的な自信をもってプレゼンしたい一曲です。

 

またライブを見ていると、メインボーカル組の安定感がすごいことがよくわかります。声が安定している。特にケンちゃんの安定感はとんでもないです。歌い上げるパートはさりげなくケンちゃんが歌うパート割。レオさんはライブで歌うと本当に歌うことが天職なんだな歌いたい人なんだなというのがよくわかります。気持ちよさそうにレオさんって歌いますよね。またこの曲はヒョギ、えねねんもどっしり歌っている曲なのでいいんですよね..。ほんびんくんのパートもものすごく好き。いいかげんほんびんくん歌ってほしい。VIXXは声が高めだからほんびんくん大変そうだけれど、ほんびんくんの音域で歌ってほしい…ぜひ彼のカバーアルバムが聴きたい…。

 

私は、アイドルも恋愛をするものだと思っています。

だからメンバーは一体どんな気持ちでこれを歌っているのだろう、と考えます。特にケンちゃんがこの曲を歌っているのを聴くと本当に悲しくなってしまう自分がいて驚きます。なんだかんだメンバーの中でこんな恋愛が似合うと感じるのは私の中ではケンちゃんだから。彼がこの曲の主人公ならさぞかし絵になるだろう、なんてひどいことも考えたり。しんどい。

 

VIXXのメンバーが幸せならいいなぁ...なんて重たいことを考えて、この文章を終わりにします。本当にこの曲、好きなんです。

VIXX 4thミニアルバム - 桃源境 (誕生花バージョン)