根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

【SVT】これで最後なら怒るし、これで最後にしてほしい/SEVENTEEN『THANKS』

初めてこの曲を聴いた時、まさかね、こんな感情を抱くとは思わなかった。

率直に言うと、すんごい「腹が立った」んです。本当ごめんなさい 何言うてんの君?ですよね。と言いながら、ここのところSEVENTEENの「THANKS」かgugudanのアルバムぐるぐるリピート状態なので 嫌いじゃないんですよ大好きなんですよ。

 

なんで腹が立ったのかと言うと「淵に立つ君たちを見ていたくない」という意味不明かつ完全に私の我儘(そもそもアイドルを追っていて自分勝手じゃないことなどあるだろうか、いやない(反語))です。

MV観るのも曲を聴くのも当初ものすごくしんどかった。今もしんどいですが。しんどいのに、聴く。心に電気を供給しないで、なるべく無感情で聴く。この「しんどい」ことそのものが、この曲の力強さ、メロディで伝えるメッセージ性(韓国語わからないのでとりあえずは音と映像が頼りです)を物語っていて、すごい曲であるのは間違いない。だけど、「やめて」と思う自分もいて。今の自分の精神状態?考え方にもよるのかもしれません。ギリギリの淵に立って頑張ることを許容したくないというか。命そのものをエネルギーに、切実な願いから生まれる沢山の芸術作品は、美しいし力強い。私はそれらに幾度となく心を打たれ、こんな綺麗なものが生まれる世界なら、生きててもいいのだろう。時々泣きたくなるときに、1人勝手にこんなことを思い込みながら生きてこれて。だから否定するもんじゃない、私はその恩恵に立っているんだと思いつつ、もうギリギリ生きるのヤダって思っている自分もいる。命すり潰すときに生まれる一瞬のきらめきと、命大切にまるで感覚を鈍らせ死んだように生きるのならどちらがいいか。

…前者ですね笑あれま、何故私は腹を立てていたのだろう…。

 

もっと正直に言うと、ざらっとした。正直すぎる。懸命すぎる。正論で、否定することができない、その「完璧さ」が今回は私のひねくれた心のどこかで引っかかってしまったのだろう。私は行き場のない、逃げることもできない、絶対的なものが多分苦手なんだ。「ありがとう」なんてどうして避けられようか。正しい。せぶちはおかしくないし、きっと作りながらも必死で想いを込めた曲で。否定などできない。完成されたものに対しては私は苦しくなってしまうのだろう。本当ごめんね。

 

ということで、私のモヤモヤの原因がわかったので大丈夫です!良いぞ!この曲。

youtu.be

 

思いきったパート割だなぁと思いました。パッと聴くと。

私はあまり感じませんが、せぶちのメンバーの「パート割り不足」に対する不満(があったとすればそれ)を、ユニット活や、曲によって参加メンバーを減らす曲をアルバムに組み込むことで、上手くいなさことができる。その仕組みがあることが既に強い。

彼らが今やりたいことを、伝えたい感情を表現にする。その最適解をがっちり掴み取ることに躊躇がない。そこがせぶちの良さで、曲のクオリティに繋がりさらにファンを作るのだろうなぁ…と分析してみたり。今回はラップよりボーカルメインの楽曲となりましたかねー。せぶちはつくづく曲の幅が広いグループなのだと感じずにはいられません。

 

個人的に印象に残った部分を挙げてみます。

 

ディノ&ジュン(ホシも?)のパート(2番始め)

ここのパートが私は好きです。

ディノちゃんは本当に器用なのかエンターテイナーなのか曲によってコロコロ表情を変えてくるのでまさか彼が歌ってるとは思いませんでした。2番からビートが細かく刻まれ、心臓がどくどくしてきます。1番では比較的ゆったり入り、ラップのところで駆け足に、そしてもう一度ウジやスングァンのところでスピードが緩み空気が張り詰める、そしてサビ。ここから2番の冒頭は1番のゆったりとした入りとはやや異なり、ここからは止まらない。むーーーー。音から感じた印象を言葉にしただけで、この曲はライブハウスとか狭い箱で聴きたいなぁ、と思いました。縦ノリしたい。多分私は体の前でぎゅっと両手を握りしめて(さながら何かに祈るかのように)目をつぶり聴くだろう。大音量による空気の震えを体で感じたい。

 

スングァン

ここ振り付け見てガーーーーンと痺れたのだけど、もう切実さしかなくて胸が苦しくなる。スングァン、君はこんな感情を声で表現できていたのだね。彼のパートの音の鋭さがすごくてすごくて。切れ味抜群でさっと消えてしまう。伸びないところがいいですよね。ここすごいです。何に例えればいいんでしょう。あまりよい例が浮かびません。

 

ドギョムさん

このパートはドギョムさんしかいない。彼が歌うことで初めて完成される。そういうパートですね。今回メインボーカル組&ウジはほぼ固定で印象深く大事なパートを歌わせてる印象。これまでなら1番の2番でメインボーカルはお互い交換、みたいなやり方もあると思うのですがそれがないですね。はぁーーー。とても真面目だ。

 

ひぽち

今回パートは少ないのですが、ヒップホップチームがいいですねぇ…1番と2番で2つに分けたの良いなぁ。クプス&ウォヌの組み合わせは目新しさは感じないのだけれど、バーノンとミンギュの組み合わせは何故か新しく感じた私。バーノンとミンギュってそんなに関わっている印象がないからかなぁ...でもいいなぁ。具体的に何って言えないのがもどかしいのだけれど、今回のひぽちはいいです。ひぽちのパートで刻まれる音が好き。ワクワクドキドキ。駆ける心。身体が自然と動く動く。いいですね。

 

 

ということで、ロクな感想が言えませんでした。この曲を前に私の言葉は敗れた、という感じがします。語彙力の放棄です。悔しい。パフォーマンスをみたら(2/7のSHOW CHAMPION)これまた素晴らしい仕上がりで、私さらに悔しい。

 

良かったです。

でも、これがSEVENTEENとして最後なのだとしたら(んなことは誰も言ってないし、彼らはまだまだやるつもりだろうけれど、MVを見ていると漂ってくるは「終末感」)私はめちゃめちゃ怒る。

そして、こんな曲はできればこれで最後にしてほしい。

本当に苦しくてたまらないから。

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