読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

根津と時々、晴天なり

大好きなものをひたすら言葉を尽くして語りたいブログです。

#95 カレーライスが好きで、『3月のライオン』が好きになった

 この秋からNHKで始まりました、アニメ「3月のライオン」。

3lion-anime.com

 初回を逃して、もうこれは試合終了だと諦めていたけれど、1週間後にあった再放送という救済措置によって、今も見ることができています。次の土曜日で第4話になるところです。

 

 私は原作漫画である『3月のライオン』も持っているのですが、1巻と11巻しか持っていません。漫画喫茶で読んで惚れたものの、お金と置く場所の都合もあり、その当時は購入まで踏み切れなくて。なのに続きが気になるから最新刊の11巻と1巻だけ買って。そういう状態がずっと続いています。いずれは絶対揃える作品ですが、なんとも変な感じですよね1巻と11巻だけって。

 よって、大体の話の流れはわかるものの、原作に関しては1巻と11巻しか読み込めていません。故に、2巻~10巻及び今現在の最新刊12巻については非常にあやふやな知識です。ま、今日はカレーのことしか話さないのでいいか。

 

 私、『3月のライオン』という物語をどんどん好きになるのですが(アニメも素晴らしいと思います!)一番最初のきっかけって、

零という主人公が変わっていくストーリー展開、でも

川本3姉妹のユニークかつ癒されるキャラ設定、でも

将棋盤を挟んだ男と男の熱い物語、でもなく

 

めっちゃ料理がおいしそうだからに他ならないのです。え、将棋の漫画でしょ、って話ですけど。

 もちろん、今あげた要素もとても好きなところです。1巻なんかは、零くんの抱える闇と言いますか孤独といいますか、そこがしびれるぐらいに描かれていて鳥肌たちましたもん。あーこの重いところがいい、でも川本3姉妹とのお花畑のような幸せなやりとり、くう~たまらない、って感じでした。

 なのだけど

 やっぱり最初は、カレーライスなんですよ、オンタマ(温泉卵)なのです。

 

 ということで、今日は3月のライオン』のカレーライスが素敵という話です。

 『3月のライオン』のカレーライス、とは?

少年・桐山零(きりやま れい)は、幼い頃に交通事故で家族を失い、父の友人である棋士、幸田に内弟子として引き取られ、15歳で将棋のプロ棋士になった。幸田の実子との軋轢もあり、六月町にて1人暮らしを始めた零は、1年遅れで高校に編入するが、周囲に溶け込めず校内で孤立し、将棋の対局においても不調が続いていた。

自らの境遇を停滞していると感じていた零は、ある日先輩棋士に無理やり付き合わされたあげくに酔いつぶされ、倒れてこんでいたところを介抱されたことがきっかけで、橋向かいの三月町に住む川本家と出会い、夕食を共にするなど交流を持つようになる。

3月のライオン - Wikipedia

 

 Wikipediaのあらすじをお借りしました。

 問題のカレーライスは、原作第1巻で出てくる、川本三姉妹の長女であるあかりさんが作ったカレーライス、です。1巻のカレーライスです。

 その日、零は自身にとって大切な1局を控えていました。事故で家族を亡くし、幼いながら一人になってしまった零に手を差し伸べてくれたプロ棋士である養父と、同じプロ棋士として戦う一戦です。棋士は生活と将棋がより密接につながっている職業だと思われます。「負けて悔しい」ならまだしも「負けると生きていけなくなる」世界。大事な戦いです。いくら養父と言えどもそれは勝負の世界。親と子という私情は通用しない世界です。それだけでもやりにくいのに、零は育ててもらった家に対して拭うことができない後ろめたさを抱えて生きています。自分のせいで家がぐじゃぐじゃになったと思っている(その辺は調べてみてください)。

 試合は勝ったものの、精神的にものすごいハードで消耗している零に、お食事のお誘いが。ひょんなことで知り合った川本家からです。

 

 今日はカレーですよ、と。

 

 ああ、泣ける。それだけでカレーがおいしいと思える私。

 

  零が川本家に到着すると、おみやげのアイスやプリンを喜んでくれる次女のひなたや末っ子のモモ。ここまで緊張していた零も読者もほぐれる瞬間です。

 

もっと詳しくカレーライス

 丸いちゃぶ台に並べられたカレーライスとサラダのボウル。その取り皿が隣に添えられて、欠かせないのは温泉卵。これもボウルに入って台に置かれています。サラダはレタスとおぼしき葉物の上にくし型に切られたトマトとたまごが。これだけなのにおいしそう。多分カレーは甘口なのだろうけど、しっかりお水が入ったポットも設置。まだ幼稚園のモモちゃんのお皿は多分キャラクターものなんだろうな。コップはリスちゃんの絵が描かれていてなんともかわいい。

 ひなちゃんがお母さんとおばあちゃんの御仏前にカレーをお供えようとする。それは果たしていいのか、でも生前カレーが好きだったしなぁ・・・なんて悩めるあかりさんの横で、モモちゃんが「おんたまのっけてくだたーい♪」とか言っている。

 

 これが幸せなひとときでなく、なんなのか!

 

 そこに描かれているのはごくごく普通のカレー。ひなたちゃんによると豚コマのカレーらしい。食事の風景は見開き1ページぐらいしか細かく描かれていないけれど、家族のだんらんの温かさがそれだけでわかる。なんか「生活の匂い」がわかる。

 

 この「生活の匂い」で、私は『3月のライオン』が好きになりました。

 『3月のライオン』という作品は食べ物がきちんと描かれていますね。

 

 話はとても変わりますが、私がものすごく好きな辻村深月さんの作品に『スロウハイツの神様』があります。その主人公・赤羽環は脚本家なのですが、彼女が敬愛する友人コウちゃんに

「環の書く話はちゃんと登場人物がどんな状況でもご飯を食べていますね。そこが好きです」

 みたいなことを言われます。その台詞を見たとき、私は単純に

 

「あ、いいなぁ、それ」

って思ったんですよね。多くは語りませんが。

 

 

 ということで、なぜか将棋のお話なのに食べ物に惚れてしまった!というお話でした。いつかきちんと全巻揃えたいなと思っている漫画です。今はとりあえず、アニメの方を楽しみます。アニメは「水」が多用されているのと、漫画独特の文字によるツッコミが活かされていて、そういうやり方があるんだなぁと原作の雰囲気が好きな私はとても好印象です。興味があれば見ていただければと思います。