時々ジョギングをします。
好きな音楽をプレイリストに並べて、イヤホンを耳につけて、走る用のかっこいい靴を履いて。玄関のドアを開けて勢いよく外に駆け出します。
その一報を知った時も、私は寒空の下にいて。信号待ちで止まって、曲でも変えようかと端末に明かりをつけて。そこで知った。
あたりはすっかり暗くなっていて、どういうわけか星々が見えない夜だったのだけれど、そこで唐突に「私に初めて永遠を教えてくれたのはファイナルファンタジー10だったな」と思ったのです。走りながら。今日はめちゃめちゃ寒い。
この曲、「いつか終わる夢」といいます。
2001年のゲームだから私は小学生の頃には「永遠」というものに触れていたんだな。
自分がどんなに願っても、時は固定されない。時は留まらない。時は流れていってしまう。無情にも。ずっと同じなんてありえない。その無力感と悲しみを味わったのは、テレビの画面の中のあの星空の下でこの曲を聞きながら何度もベヒーモスと遭遇して、何度も倒して、絶対先に進みたくなくて、モンスターばかり狩るからキャラクターが結構強くなってしまったあの時間だ。
永遠なんて無いって思っている。思っているけれど、それを実感することは私にはできないみたい。そのことを思い知らされたのは、今日だ。永遠なんてないんだよ、だから今楽しまないと。そう思っていたのに、やっぱり理解できないみたい。「永遠なんてない」ことがわからないというよりは、「今あるものが失われる」ってことがわからないのかもしれない。
誰かの不在を、その誰かがいる限り受け止めきれない私は、これからもきっと永遠の重さに胸が締め付けられ、怒り呆然とするでしょう。これを書いている今もわからない。失って初めて胸が痛むのでしょう。もう無理だ。私にはわからない。わからないから、せめて私はその時心が動いたことを細々と書くしかないということにします。それが最大限今を味わう方法だと思っているから。
明日も明後日も、頑張ろうという気持ちになっている。寝よ。